回転移動する図形が得意になる考え方〜いつも平行な辺を探す姿勢・「平行な辺」と相似図形・前の問題で考えたこと・解いた結果を意識・後の問題のヒント・相似から辺の比を考える姿勢・問題 8(2)解法〜|中学受験・ラサール中・算数実践23

前回は「回転移動する図形の基本・ポイント・コツ〜「同じ辺」と「同じ角度」に注目・図形に「分かること」を描いて「大事な性質」を理解・図形問題は「平行」な辺がポイント・問題 8(1)解法〜」の話でした。

今回は(2)の解法です。

目次

問題 8(再掲載)

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いつも平行な辺を探す姿勢:「平行な辺」と相似図形

図形の回転(新教育紀行)

最初は「三角形を回転して重ねた」状況だった二つの三角形。

「同じ角度」を具体的に図形に描きこみ、大事な性質が分かってきました。

移動・回転する図形の問題

・回転した図形も、元の図形も「同じ図形」であることを強く認識

・「同じ辺の長さ」と「同じ角度」を図形に描きこむ

・たくさんの「同じ角度」から、相似形を見つけて相似比を考える

図形問題を解く際には、「いつも平行な辺を探す」姿勢が良いでしょう。

「平行な辺」は、「辺同士がお友達」です。

そして、「平行な辺を見つける」と図形問題を解く鍵となることが多いです。

平行な辺は
どこかな・・・

平行な辺は見つかりましたか?

う〜ん・・・

難しく考えすぎないで、「平行」の大事な性質は「同じ方向」です。

平行であること

・直線が互いに交わらない

・直線が互いに「全く同じ向き」を向いている

「同じ向き」をした辺を探しましょう。

あっ、
ひょっとして!

DEとACが平行です。

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辺EFに対して、角CFP=角BEPなので「DEとACが平行」です。

平行な直線と角度

・平行な直線同士の錯角は同じ

・錯角が同じ直線同士は平行

平行な変が分かれば、相似図形が次々に見えてきます。

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△AQFと△BQDは、相似図形です。

平行な辺に対して、直線がクロスするようにあると、同一の錯角・対頂角により相似形が出てきます。

何だか、
これで解けそうな気がしてきた・・・

新たに「平行な辺の組みを見つけた」ら、「解けそうだ」と思うことも大事です。

AQは比を考えれば、求まりそうです。

そのために、DBの長さを出したいのです。

前の問題で考えたこと・解いた結果を意識:後の問題のヒント

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(1)でわかった相似図形を考えて、BEを求めましょう。

ここで、(1)で分かったことが
使えるのね!

文章題などでは、「前で考えたこと・解いた結果」は常に意識しましょう。

小問に分かれている問題は、大抵の場合「前の問題が後の問題のヒント」になっています。

いくつかの小問がある問題

・前の問題が後の問題のヒント・鍵になっていることが多い

・「前で考えたこと・解いた結果」は常に意識

DB=DE-BEですから、DBが求まります。

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そして、△AQFと△BQDの相似関係から、比を考えると上のようにAQは求まります。

相似から辺の比を考える姿勢

「平行」は非常に大事な性質で、とても役に立ちます。

図形問題は

平行な辺が
あるはず!

と、探してみましょう。

「平行な辺が登場しない平面図形問題」もありますが、比較的少ないです。

大抵の平面図形問題には、「平行な辺がある」か「平行な辺を作る」がポイントになります。

(3)は三角形の面積比を、辺の比から着実に求めてゆきましょう。

(3)解法は次回ご紹介します。

新教育紀行

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