思考力を問う問題 8〜「鳴かぬなら・・・」の解答例 2〜|中学受験の社会

前回は「思考力を問う問題 7〜「鳴かぬなら・・・」の解答例〜」の話でした。

長州藩士 高杉 晋作(Wikipedia)

今回は、高杉晋作を題材に考えてみましょう。

高杉晋作というと、何が思い浮かびますか?

奇兵隊!

長州を復活させた
方かしら。

そうですね。

長州藩というと、どうしても桂小五郎(木戸孝允)が出てきます。

木戸 孝允(国立国会図書館)

薩長が中心となって、倒幕の原動力となりましたが、倒幕のプロセスで長州は甚大な損失を被りました。

その損失の象徴が、高杉晋作と久坂玄瑞だったと言えるでしょう。

当時、士農工商の身分秩序の中で、武士が最も上位にありました。

その中、ほとんどが武士の最下級、民兵だった奇兵隊の創設は、当時画期的なことだったのです。

そこで、

奇兵隊をイメージするから・・・

軍を作った、
かしら。

もう少し簡単に考えてみましょう。

仲間を増やした、かな。

大勢の仲間を
組織した、かしら。

そのように、「鳴かせてみせよう」のように簡単に考えるのがポイントです。

鳴かぬなら 仲間をつくろう
ほととぎす

鳴かぬなら 仲間を増やそう
ほととぎす

鳴かぬなら 一緒にやろう
ほととぎす

こういう感じで良いでしょう。

麻布・武蔵などで「意見を含む記述」が出題されており、今後増えるでしょう。

そういう問題に出会ったら、シンプルに考え、自分の意見を明確にすることが大事です。

このような問題では、様々な解答例がありますが、それらは「例」に過ぎないのです。

場合によったら、出題者から見たら

これはちょっと・・・

これは不明瞭で、
良い点をあげられない。

という解答例もあるでしょう。

上海へゆき、当時欧米人から奴隷のように扱われていた中国人(清国人)にショックを受けます。

これは・・・

なんと・・・

絶句するほどの衝撃を受けた高杉。

次は日本だ!

この「大いなる危機感」が、自らの生命を燃やしてまで、倒幕に向かっていった原動力です。

そもそも、「上海を見聞した」ことが大事な原点ですから、

鳴かぬなら 世界を見よう
ほととぎす

鳴かぬなら 色々行ってみよう
ほととぎす

言葉遣いは、様々考えられます。

自分が「これが良い」と思うことが良いでしょう。

「僕・私は、こう考えているよ!」という思いをしっかり書くこと。

「様々な答えが考えられる」記述式では、そういう「積極性」を採点者は待っているのです。

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