理科が楽しくなり成績が上がる勉強法〜暗記ではなく面白い理科・記述問題が「書けるようになる」勉強法・実験内容をノートにまとめる・採点者が評価する記述答案・知識よりも考える姿勢〜|中学受験・理科

前回は「理科実験が得意になる勉強法〜「ただ暗記」ではない勉強・自分が興味を持つ学び・記述が出来るようになるコツ・「何を書くべきか」ではない姿勢〜」の話でした。

目次

理科が楽しくなり成績が上がる勉強法:暗記ではなく面白い理科

これまでの理科実験への姿勢

これまで、あなたがした理科実験を一つ説明して下さい。

そして、その理科実験に関して、あなたの意見も書いて下さい。

実験は学校・自宅等、どこで実施したものでも良いです。

簡単な絵を描いて説明して下さい。

前回は、上のような記述問題を考えました。

実際にこういう問題が出題される可能性は低いかも知れません。

もし出題されたら、非常に面白い問題であり、受験界で大きな賛否両論を巻き起こすでしょう。

「好きな実験」を説明する問題ですが、「いかようにも答えられる」問題です。

受験者の個性と能力がわかる、面白い問題だと思います。

現実的には、もう少し対象を絞ることが多いでしょう。

ルーペで太陽光線を集める実験

みなさんは、ルーペ・虫眼鏡で太陽光線を集める実験をしたことがありますか。

小学校でやったことがある方がいるかも知れません。

その時、集めた太陽光線でどのようなことをしましたか。

この実験の内容、太陽光線が集まる理由を絵を描いて説明して下さい。

絵はルーペを横から見た(断面図)も描いてください。

そこで、上のような問題を考えてみましょう。

多くの子どもは、黒い紙に太陽光線を集めて、火がつく実験をしたと思います。

ジリジリと紙が燃える様子は、子ども心に「理科の楽しさ」を感じます。

このような「少し具体的な問題」は出題の可能性があると考えます。

あの実験は
面白かった!

暗記は楽しくないけど、
実験ならやってみたい!

また、「出題されない」としても、このような問題を考えることは理科への好奇心を上げるでしょう。

記述問題が「書けるようになる」勉強法:実験内容をノートにまとめる

新教育紀行
筆者の小学校6年生の理科ノート(新教育紀行)

この「ルーペで太陽光線を集める実験」の話は、大抵の小学生なら「頭に浮かぶ」でしょう。

これは、
説明できると思うよ。

でも、
ちゃんと出来るかな・・・・・

どこまで説明できれば、
良い点がつくのかしら。

「頭に浮かぶ」方が多いですが、「実際に絵と文章で説明する」のは大変な面があります。

絵が上手く
描けるのかな?

絵をどこまで
緻密に描くといいのかな?

「問題」である以上、「どのような解答が模範か」は気になります。

日頃から、学校などでの理科実験を上のノートのように「簡単にまとめる」姿勢が良いでしょう。

実験で見たこと・感じたことを「ノートにまとめる」姿勢です。

上のノートは、僕が小学校6年生だった時の「実物のノート」です。

なんか、
しっかり描けているね・・・

私、こんなに
ちゃんと描けない・・・

字は雑ですが、まあまあ上手くまとまっているノートです。

これは「当時の僕の能力」というよりは、理科の先生がとても良かったのです。

小学校5,6年生の時に、「僕の小学校に赴任してきたばかり」のベテランだったN先生。

やあ、Nです。
私はこの小学校に今年来ました・・・

だから、この小学校で皆さんが
私の初めての生徒です。

と自己紹介したN先生。

N先生の教育方針は、とても新鮮で子ども心に、

理科って
楽しい!

と思える授業でした。

とにかく「理科は実践して、感じることが大事」という方針であったN先生の授業。

テストの採点も独特で、「答えだけ」の問題は子どもたちが自分で採点しました。

ああ、出来た人は、前に答えの紙があるから、
「答えだけの問題」は自分で◯X(マルバツ)つけて。

何か「書いて答える」ところは、
僕のところに来て、並んで一人一人採点するから見せて。

という方針でした。

つまり、テストが終わると、

よしっ!
出来た!

と前の先生の大きな机に向かって行き、「答えだけの問題」は自己採点します。

あっ!
ここ間違えた・・・

その後、小学校5,6年生のテストだったら大抵ある「何か書いて答える」問題の採点に向かいます。

N先生のところに行って一人一人並んで、N先生に答案を見せます。

よしっ!
次っ!

間違った答えでも、ちょっと面白い考え方だったりすると、ニコッと笑いかけて、

はっはっは・・・
君は面白いこと考えるね・・・

これはさあ、まあ
ちょっと違うんだよな・・・

違うんだけど、
面白いから3点上げようか・・・

これは、〜だから、
ちゃんと復習してな!

はいっ!
先生っ!

という感じで、「書いた答えをX=0点」にすることは少なかったように覚えています。

俺、間違えたけど
3点もらったぜ!

僕も違ったけど、
惜しいみたいで7点だった!

そもそも「採点を生徒に見せる」ことは、ほとんどないでしょう。

「目の前で自分の答案が採点される」のは、当時とても新鮮な体験でした。

そして、「直に答案を講評する」という極めて特殊な姿勢だったのです。

これをやるとすると先生の負担も大きくなるでしょうが、とても良い指導だと思います。

生徒側の立場からすると、

自分の考え方がXにならないで、
先生が評価してくれた・・・

となります。

すると、

ひょっとすると、
僕は理科のセンスがあるかも・・・

と「良い勘違い」をして、

もっと
勉強してみよう!

と「発展的思考に至る」可能性があります。

こういうN先生は、ノートの指導に関しては、

理科は
描くことが大事だよ!

という、好奇心を喚起する指導で僕はとても大好きでした。

採点者が評価する記述答案:知識よりも考える姿勢

新教育紀行
筆者の小学校6年生の理科ノート(新教育紀行)

こういう問題の「原理的な部分を、どこまで説明できるか」は大事です。

また、採点方針は学校のカラー・教育理念によって、大きく変わると思います。

実際に、こういう問題が記述式で出た場合は、

分かることを
しっかり書こう・描こう!

という姿勢が良いでしょう。

多少原理的な説明が不足していても「実験に対する姿勢」に好感が持たれたら、採点者は

ちょっと理解は
不足しているけど・・・

何かを一生懸命考えようとしている
姿勢は大変良い・・・

こういう子は、
伸びる可能性があるのではないか・・・

と考え、それなりの良い点がつくでしょう。

このような問題が仮に出ても、当日驚かない姿勢が大事です。

過去問をしっかりやることは大事ですが、それはあくまで「学びのプロセス」です。

来年はこういう問題が
出るのでは・・・

と予想してもあまり意味がないので、

どういう問題でも
大丈夫!

と考えられるような勉強が良いでしょう。

様々なタイプの問題・記述問題等に対処できるような勉強が大事でしょう。

新教育紀行

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