前回は「西郷隆盛 17〜次期将軍は誰か?〜」の話でした。

謀略と結婚
「次期将軍に一橋慶喜を」と画策する島津藩主 島津斉彬。


大奥を味方につける
秘策がある。



なんでごわすか。



大奥に我が味方を
入れるのだ。



なるほどごわす。



そこでだ・・・



だれか、我が島津家に近い女性を
将軍家定の奥方にするのだ。



しょ、将軍の奥方ごわすか。



そうだ。



実は、もう目星をつけており、
準備しておる。



我が島津一門の女性を
すでに我が本家の養女とした。



養女ごわすか。



うむ。
これで「島津本家の女性」だ。
養女である島津一門の女性を、将軍に嫁がせて大奥を味方につけるという謀略です。



西郷よ。



これを実現する
連絡役を命ずる。



ははっ。
この活動で「政治には謀略がつきもの」を身をもって知る西郷でした。
天璋院篤姫
ここで、天璋院篤姫が登場します。
2008年に大河ドラマで主役となり、大変な人気がありました。



篤姫様を将軍家定様の
奥方に!
西郷は、一橋派の老中筆頭 阿部正弘や越前藩主 松平春嶽らと綿密に連絡を取る役を果たします。
そして、ついに



養女敬子様を
将軍家定様の正室にしたぞ!
島津斉彬の画策が成功し、島津家の養女 敬子は篤姫として、将軍家定に嫁ぎます。





これで、大奥は
味方につけられるな。



西郷よ。
敬子が大奥に入るにあたり、全て準備せよ!



調度品(家具)など、我が島津家の
名に恥じぬもの、取り揃えよ!



費用はいくらかかっても
構わん!



ははっ!
こうして、下級藩士に過ぎなかった西郷は、篤姫と共に江戸城にゆきます。



ここが、江戸城か・・・
まさか、自分がのちに軍を率いて江戸城に迫るとは、夢にも思わない西郷でした。
1856年のことで、1868年の江戸城無血開城まで12年でした。
慶喜反対派の巻き返し


着実に「次期将軍:一橋慶喜」の路線が進む中、
薩摩が将軍の奥方まで
送り込んできた。
これ以上、薩摩や外様大名に
デカい顔させるか!
反対派が巻き返しを図ります。


しかも悪いことに、「慶喜推進派」の中心人物であった老中 阿部正弘が急死してしまいます。



阿部殿・・・
「慶喜推進派」の中心がいなくなり、大打撃となります。
そして、勢いづく反対派は、篤姫の夫となった将軍家定に、
メリケン(米国)などとの
折衝の責任者には、もっと強い人物を!
大老を設置してはいかが?



確かに、大老が
いた方が良いかものう・・・



誰が良いかのう・・・
最近、彦根藩主となった井伊直弼殿は、
強い指導者のようです。
家柄もバッチリで、最も大老を輩出している
井伊です。



そうだのう。


ここで登場するのが、安政の大獄をもたらした新大老 井伊直弼でした。





私にお任せを。