自宅でロケット飛ばす体験 4〜発射台の完成・水の高さが同じになる体験・同じこと・「対称性」に注目・電気分解を体験・泡を出す・「なぜだろう?」の姿勢と「理解する」姿勢〜|学研の科学

前回は「自宅でロケット飛ばす体験 3〜実験装置・発射台の製作・ロケットの制作・実験して状況を理解する姿勢・ロケット発射準備・スポイトで水を入れる体験〜|学研の科学」の話でした。

目次

発射台の完成:水の高さが同じになる体験

実験装置が完成して、発射の第一段階が完了です。

そして、ロケット発射台に水を注ぎ込みます。

電気分解する試験管は、すでに泡が立ち始めています。

ロケット発射台の試験管と、もう一つの試験管がパイプでつながっています。

水を入れると、
同じ高さになるね。

なぜだと
思う?

わからないよ。

日本の試験官・コップの様な容器が、パイプでつながっていることをイメージしましょう。

すると、「片側に水を入れてゆくと、もう一方の容器にも水が入ってゆく」のがイメージされます。

パイプでつながっているから、
水が移動するね。

うん。
水は、こっちにも来るね。

物理的には「両方の試験管の水の質量のつりあい」とも考えられます。

同じこと・「対称性」に注目

正三角形の対称性(新教育紀行)

もっと原始的に考えると、「同じ試験管」なので「対称性がある」から、「両方の水の高さは同じ」になります。

正三角形・正方形などの「特殊な図形」には、「対称性がある」ことが多いです。

正三角形の対称性(新教育紀行)

正三角形には、三本の異なる対称軸があります。

正三角形の対称性(新教育紀行)

この実験で使う試験管は「全く同じサイズの試験管」です。

これが、太さが異なる試験管であれば、「同じ高さ」にはならないのです。

この試験管と、そっちの
試験管は、同じだね。

そうだね。

小さな子どもに「対称性」と言っても、「???」となってしまうので、「同じ」と説明しました。

「同じ」だから、
同じ高さになるんだよ。

ふ〜ん。

「同じこと」あるいは「全く同じではなくても類似していること」に注目する姿勢は大事です。

片方の試験管に水を入れてゆくと、ロケット台の試験管にも水がスーッと入ってゆきます。

電気分解を体験:泡を出す

ここで、ハンドルを回して、電気を発生させます。

ハンドル内のモーターは、普通ならば、電池などが接続して自動で回ります。

今回は、「ハンドルで回す」ことが電池の代わりとなります。

ハンドル回すと、
電気が発生するよ。

なんで?

ハンドルを回すと、
モーターが回るからだよ。

泡が出てくることを確認しました。

泡が出るね!

大人が見ても、面白いです。

子どもは、どんどんハンドルを回して、泡を出します。

どんどん
泡が出るね。

ロケットを装着して、泡がロケット下に溜まるようにセットします。

ハンドルをどんどん回して、子どもは楽しくなってゆきます。

面白い!

このように、「自分で何かをすると、何かが動いたり、何かが発生する」体験は、とても面白いです。

こういう「楽しい実験」が、子どもの好奇心を刺激します。

「なぜだろう?」の姿勢と「理解する」姿勢

実験問題(新教育紀行)

小学校4~6年生では、「勉強のための実験」をします。

こういう「勉強のための実験」の時も、

なぜだろう?

と考える姿勢をもつことが大事ですが、

これは、〜ということで、
〜になります。

と先生に説明されると、

これが、
分かる様にならなきゃ!

と「理解すること」に重点を置かざるを得ません。

そのため、

なぜだろう?

という姿勢が少し弱くなってしまう傾向があります。

それは、子どもの立場からすれば、

だって、分かる様にならないと、
テストで良い点が取れないじゃん!

であり、「理解する」あるいは「覚える」姿勢になってしまいがちです。

そういう時も、小さい頃の「楽しい実験」の経験・記憶があると、主体的に実験に取り組むでしょう。

そして、中学〜高校での実験、あるいは中学受験の実験問題も「自然と得意に」なると考えます。

次回はロケットを発射させます。

実験内容は、小学生には非常に高度で、中学生以上の内容です。

「ロケットを飛ばす」という行為が、遊びに似た実験で、とても良いと思います。

学研の科学(学習研究社)

子どもと理科実験するには、非常に良いので、ぜひお手に取ってみてください。

新教育紀行

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