前回は「色々な角度から考えよう 4」の話でした。
算数・数学において、「簡単な記述式」を意識することの大事さの話でした。
高校数学では、数学の解答を書くときに「流れがはっきりしている」ことが非常に大事です。
解答の文章も、しっかり、はっきり表現することが求められます。
そういう文章は、「すぐに出来るようにならない」ので、ある程度の修練が必要です。
「丸暗記」ではなく、「数学的思考を表現する修練・訓練」と考えて、最初は答案を真似てみましょう。
慣れてくると、「自分なりの表現の仕方」が徐々にできてきます。
中学〜高校生、特に高校生は数学の勉強をするときに、「流れを明確に表現する」ことを意識しましょう。
中学受験の算数では、そこまで「算数的・数学的表現」は求められません。
「何を考えているのか」を簡潔に示せば十分なので、「〜と〜は相似形」とか「〜と〜の面積比」などで良いでしょう。
ただ数式を羅列するのではなく、「何を考えているのか」を示せば良いのです。
文章ではなく、「単語の羅列」のような感じでも良いので、表現してみましょう。
思考が整理されて、学力も上がるでしょう。

「思考を整理する」ことは、算数に限らず、全科目で非常に重要です。
特に、算数・理科では大事なことだと思います。
中学受験の算数では、「図形・文章題」など意外に、旅人算・ニュートン算などのコンセプトがあります。
それらのコンセプトをある程度学んで、習得した今。
大事なことは、「それらのコンセプトを応用する力」を育てることです。
そのためには、「学んだコンセプトを整理して、進化させる」ことが大事です。
図形問題で、「図形の外側の世界に出る」ことは、「相似形をつくる」ことの応用です。
与えられた図形(世界)の中だけで考えずに、「世界を広げてみる」ことです。
これは、多くの図形問題において、大変有用な考え方です。
「とにかく広げる」ではなく、「どのように広げる」のか、あるいは「何に着目して広げて行くか」を考えてみましょう。
そのように、「なぜ?」をより強く意識しながら学ぶと、算数・数学の学力は飛躍的に上がるでしょう。