図形問題・正六角形の考え方〜少しずつ面積を求める・分かっていることを図形に描く・並んだ点の長さの比を整理・対称性・対角線・連比と最小公倍数・相似形の面積比・問題4(2)解法A〜|中学受験・武蔵中・算数実践10

前回は「図形・正六角形の解き方〜対称性のある図形の大事なポイント・中心・対称性・対称軸・まず相似形を探す・平行な辺に着目・辺の長さの比と面積比・問題4(1)解法〜」の話でした。

今回は(2)の解法です。

目次

問題4(再掲載)

下記の正六角形ABCDEF(面積10cm2)において、BG=HE、GI : IC =2 : 3です。

下記面積求めて下さい。

(2)△JKLの面積

正六角形の問題(新教育紀行)

少しずつ面積を求める:分かっていることを図形に描く

正六角形の問題(新教育紀行)

とても小さな△JKLの面積を求める問題です。

こういう時は、

一気に
解こう!

と考えずに、

少しずつ、分かるところから
考えてゆこう!

と考える姿勢が大事です。

図形問題の考え方

・一気に考えるのではなく、分かるところから徐々に考えてゆく

・図形に「わかっていること」を描いて整理する

△JKLの面積を求める一段階前の三角形の面積として、下記の△IJLを考えましょう。

(1)でわかった比を元に、他の辺の比を求めてゆきます。

BC,AD,FEが平行なので、相似三角形はたくさん見えてきます。

△APKと△HEKが相似→PK : KH =3 : 2

△PJDと△HJFが相似→PJ : JH =3 : 1

並んだ点の長さの比を整理:対称性・対角線

正六角形の問題(新教育紀行)

並んでいる点P,K,J,Hは、PK, KJ, JHの三つの辺があり、関係する比が求まりました。

比が合計3+2=5、下の比は合計3+1=4 なので、5と4の最小公倍数20を考えます。

比を按分して、辺の比を求めましょう。

PK : KH =3 : 2 → 4をかけて → PK : KH =12 : 8(比の合計は20)

PJ : JH =3 : 1 → 5をかけて → PJ : JH =15 : 5 (比の合計は20)

PK : KJ : JH = 12 : 3 : 5 と求まり、IP=PKであることが分かります。

連比と最小公倍数

正六角形の問題(新教育紀行)

同様に△PJDと△HJFが相似→DJ : JF = 3 : 1

△ALDと△ELFは相似→DL : LF =2 : 1

上の比が合計3+1=4、下の比は合計2+1=3 なので、4と3の最小公倍数12を考えて比を按分して、辺の比を求めましょう。

DJ : JF = 3 : 1 →3をかけて→DJ : JF = 9 : 3(比の合計は12)

DL : LF =2 : 1→4をかけて→DL : LF =8 : 4(比の合計は12)

DL : LJ : JF=8 : 1 : 3 と求められます。

これで、(1)で求めた△DIJの面積を元に、下記のように求められます。

正六角形の問題(新教育紀行)

答えは、1/36です。

相似形の面積比

この解法が最もオーソドックスです。

あることに気づくと、少し計算が省略できます。

また、その「あること」は図形に関して、非常に大事なことです。

少し考えてみてください。

ヒントは「平行」で、近日お知らせします。

新教育紀行

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