MENU

知識・記述問題対策〜徳川幕府から新政府へ 2(版籍奉還の実態)〜|歴史

前回は「歴史の流れを知って、知識・記述問題対策しよう〜徳川幕府から新政府へ 1(幕藩体制の実態)〜」でした。

今回は「版籍奉還」の話です。

とにかく藩を解体し、
全ての権限を新政府に持たせねば!

藩を廃止することを、最も躍起になっていたのは大久保利通でした。

f:id:Yoshitaka77:20220113063927j:plain
大久保利通(国立国会図書館)

この頃、明治維新・王政復古最大の立役者とも言える西郷隆盛。

なんとなく嫌になってしまい、薩摩に帰り、新政府とは距離を置いていたのでした。

f:id:Yoshitaka77:20211216131412j:plain
西郷隆盛(国立国会図書館)

私が求めていた「新しい世」は、
これではなかった・・・・・

あの戊辰戦争で流した多くの血は、
一体なんだったのか・・・・・

西郷隆盛が薩摩・鹿児島へ帰ってしまった理由。

あんなに苦労して、徳川家を倒したのだが。
なぜ、こんなに勘違いするバカが多いのだ。

新政府側の人間の中に、突然華美な生活をし始めた人がたくさん出てきました。

これは求めていた国の姿・政治とは違う!

西郷は「嫌になった」という話もあります。

徳川幕府討幕目指して一途に邁進してきた西郷隆盛。

戦場の前線に立ち続け、多くの人物が亡くなるのを目前で見てきた西郷でした。

やっと討幕が実現されて、疲れ切ってしまったのでしょう。

実に多くの将兵が亡くなった。
かつては「この方こそ!」と思った徳川慶喜公を叩き潰したのも私。

討幕という目的が大きすぎたために、討幕後の自分のイメージが湧かなかったのでしょう。

f:id:Yoshitaka77:20220115071347j:plain
島津久光(国立国会図書館)

「時代の流れ」ではありましたが、島津久光を始めとして、自分達の立場は変わって欲しくないのです。

徳川幕府がなくなって、
新政府が出来たのは理解した。

しかし、私の立場は変わらないのが、当然だ!
私は「薩摩の主」なのだ。

分かってんだろうな!
西郷よ!
一蔵(大久保)よ!

そこで、大久保たち新政府は「版籍奉還」を実施して、まずは形式上各藩の藩主から、お上=天皇へ領土等全てを返還してもらいます。

版籍とは

版=版図・領土

籍=戸籍・領民

そして旧藩主は「知藩事」という現在の知事のような立場に「新政府から任命する」形になりました。

しかし、「知藩事」という名前に藩が入っていることから分かるように、「形式上のこと」でした。

実情は大して変わらなかったのです。

f:id:Yoshitaka77:20220114205318j:plain

藩主が知藩事になっただけだ。
大して変わってないではないか。

しかし、強行すれば大きな反乱が勃発するかも。
新政府は出来たばかりで、またひっくり返ってしまう可能性もある・・・

ちょうどこの頃、新政府で軍事の中心人物であった大村益次郎

大村が推進する「徴兵制」に強く反対していた士族に暗殺されてしまいます。

f:id:Yoshitaka77:20220111064137j:plain
大村益次郎(国立国会図書館)

木戸孝允は茫然自失になるほどのショックを受けました。

私が見出した才能ある大村が、不平士族に暗殺された・・・・・
政府の中心人物の一人である彼すら、
あっさり暗殺されるようでは、非常にまずい。

高杉・久坂亡き後、長州藩の重要人物として自分が見出し、ずっと後見人のようにバックアップしてきて、「新生日本・長州藩のため」には不可欠の人物だったのです。

f:id:Yoshitaka77:20220107104226j:plain
木戸孝允(Wikipedia)

大村の死後は山縣有朋らが軍事を担当します。

f:id:Yoshitaka77:20220109081223j:plain
山縣有朋(国立国会図書館)

しかし、廃藩置県を強行する場合「起こりうる反乱・非常事態」に対処するのは、彼らが束になっても難しそうです。

反乱が起きた時、我らが新政府軍に「出撃しろ!」と、
命令したところで、彼らは従うまい。

特に旧薩摩士族は、我らをなんとも思っていない。

やはり、あの男がいなければ・・・・・
彼の命令なら、旧薩摩士族たちは従うでしょう。

岩倉・大久保は「あの男に新政府に戻ってきてもらおう」と考えます。

目次
閉じる