動点Pの攻略法〜動く点の行動範囲と対称性・面積が最小となる時・直角三角形の基本性質・問題10(4)解法A〜|中学受験・算数実践53

前回は「図形問題を得意になるコツ〜図形の対称性・正三角形の対称性と特徴・対称性から分かる大事なこと・動点Pの動きと対称性・問題10(4)解法A〜」の話でした。

目次

問題10(4)再掲載

動点Pの攻略法:動く点の行動範囲と対称性

正三角形の対称性(新教育紀行)
正三角形の対称性(新教育紀行)
正三角形の対称性(新教育紀行)

前回は「正三角形の対称性」を考えました。

図形の対称性

・ある線で折り返すと、きれいに折り返せる(折り返したら同じ)

・対称性のある図形には、様々な特徴(辺の長さが等しい、角度が等しい)がある

動点Pと正三角形(新教育紀行)

「対称性を考える」から、中線CMを軸として、動点Fが「Mの前後で同じ」とわかります。

動点Pと正三角形(新教育紀行)

感覚的に分かるかもしれませんが、きちんと考えてみましょう。

中線CMを軸と考えて、その両側の同じ位置にFとF’を考えましょう。

動点Pと正三角形(新教育紀行)

「折り返して同じ」ですから、CF=CF’ となります。

そこで、点Fが頂点Bから頂点Cヘ移動してゆく過程を考えてみましょう。

「BM上にある時と、AM上にある時」が
同じだね!

動点Pと正三角形(新教育紀行)

「同じ」なのですから、動点Fが「BM上にある」時を考えれば良いのです。

これで、動点Fの動く範囲・行動範囲が半分に絞れました。

このように、「動く点の範囲を限定する」ことは非常に本質的で大事なことです。

面積が最小となる時:直角三角形の基本性質

動点Pと正三角形(新教育紀行)

ここで、「相似形の面積比=(辺の比)x(辺の比)」を思い出しましょう。

「面積が最小になる」のは、正三角形FCHの「辺の長さが最小になる」時です。

直角三角形において、「斜辺は必ず他の辺の長さより長い」です。

動点Pと正三角形(新教育紀行)

上記の通り「動点Fが辺ABの中点Mにある時に、正三角形FCHの面積が最小」とわかりました。

今回、辺ABの中点Mを考えて「角CMB=角CMA=直角」が非常に大事でした。

図形において、直角が出てきたら直角(二等辺)三角形が隠れています。

図形問題で、大事なことは「平行・対称・直角」です。

図形問題の大事なポイント

・平行と対称に注目

・直角がある時は、隠れている直角三角形、直角二等辺三角形に着目

変化しないモノに注目する考え方

この問題は、このように考えるのが最もシンプルです。

もう一つ、考え方があります。

少し遠回りですが、図形問題で大事な「変化しない量・モノ」に着目する考え方です。

近々、ご紹介しますので、考えてみて下さい。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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