前回は「算数実践35〜問題 10(1)(図形)矢印と平行〜」の話でした。
「解く鍵」が見つかったので、解法へ行きます。
問題 10(再掲載)


平行から「相似形」を考える
前回までで、下記まで解りました。

「辺を五等分」しているので、「辺BCの長さ=辺BAの長さ=辺ACの長さ=5」と置きましょう。
ここで、「矢印の考え」で正三角形ABCのAが移動した形で、正三角形A’ACが隠れていることに気づきましょう。
面積を求めるには、関係する部分の辺の比が分かりたいですね。
しかし、この図形の中だけでは、問題を解くために必要な相似形が見えてきません。
与えられた図形の外に飛び出して「新しい図形」を自分で作りましょう。
「補助線=線を延長」して相似形を作る
HFを延長して、CBの延長線との交点をJとしましょう。
これで、様々な相似形が見えてきました。

ここから、面積を求めるにはいくつか方法があります。
「△AHCは△CBFと同じ(合同)」ですから、△AHCの面積は分かります。
ですから、AI : IC を考えましょう。

これで、面積は求まりますね。

「面積=辺の比」を使うときは、特に記述式ならば、上記のように「辺の長さの和」の計算を書くと良いでしょう。
万が一計算ミスをしてしまった時、あるいは「途中で終わってしまった時」などでも、採点者に
ここまで、
僕は分かっているよ!
とアピールできます。
学校の教育理念・カラーにもよりますが、「学力があること」よりも「しっかりと考えられること」の方が大事です。
また、こう言う式を書くことで「丸暗記ではなくて、意味が分かって解いています」と表現することになります。
採点者からみると、こういう答案の方が「好感が持てる」のです。
しっかり、
理解できているね。
「考えていること」はハッキリ・きっちり書くように日頃から練習しましょう。
「別に『3+2』とかすぐ分かるし」と思うかもしれません。
こういうことを「しっかり書く」と図形問題の理解も進み、応用力が増強されます。