図形問題の解き方・コツ〜正三角形・図形の性質・平行と相似形・「補助線=線を延長」して相似形を作る・図形を少しずつ解明する姿勢・計算過程を明確に・しっかり理解力アップ・問題10(1)解法〜|中学受験・神戸女学院中・算数実践36

前回は「おすすめの図形問題の解き方・考え方〜図形を矢印で考える・図形の回転=矢印の回転・矢印から分かる大事な図形の性質・問題10(1)〜」の話でした。

目次

問題 10(再掲載)

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図形の性質:平行と相似形

矢印と図形問題(新教育紀行)

この問題を解く鍵は「AHとBCが平行」と「BF=AH」です。

今回は面積を求める問題ですが、図形問題では、まず「図形の性質」を考えるようにしましょう。

図形問題攻略法:図形の性質

・求めるものが「面積・長さ・角度」など何でも、まずは「図形の性質」を考える

・点と点を結んで、矢印を考えて「図形の位置関係」を考える

・分かった図形の大事な性質を図形に描きこんで考える

「解く鍵」が見つかったので、解法へ行きます。

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「辺を五等分」しているので、「辺BCの長さ=辺BAの長さ=辺ACの長さ=5」と置きましょう。

ここで、「矢印の考え」で正三角形ABCのAが移動した形で、正三角形A’ACが隠れています。

面積を求めるには、関係する部分の辺の比が分かりたいです。

ただ、この図形の中だけでは、問題を解くために必要な相似形が見えてきません。

与えられた図形の外に飛び出して「新しい図形」を自分で作りましょう。

「補助線=線を延長」して相似形を作る:図形を少しずつ解明する姿勢

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HFを延長して、CBの延長線との交点をJとしましょう。

これで、様々な相似形が見えてきました。

ここから、面積を求めるにはいくつか方法があります。

「△AHCは△CBFと同じ(合同)」ですから、△AHCの面積は分かります。

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ですから、AI : IC を考えましょう。

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これで、面積は求まります。

計算過程を明確に:しっかり理解力アップ

「面積=辺の比」を使うときは、特に記述式ならば、上記のように「辺の長さの和」の計算を書くと良いでしょう。

万が一計算ミスをしてしまった時、あるいは「途中で終わってしまった時」などでも、採点者に

ここまで、
僕は分かっているよ!

とアピールできます。

学校の教育理念・カラーにもよりますが、「学力があること」よりも「しっかりと考えられること」の方が大事です。

また、こう言う式を書くことで、

丸暗記ではなくて、
意味が分かって解いています!

と、表現することになります。

採点者からみると、こういう答案の方が「好感が持てる」のです。

しっかり、
理解できているね!

「考えていること」はハッキリ・きっちり書くように日頃から練習しましょう。

別に「3+2」とか、
すぐ分かるし・・・

と、思うかもしれません。

この「3+2」をあえて書くと、「比と面積の関係」がしっかり理解できるようになるでしょう。

こういうことを「しっかり書く」と図形問題の理解も進み、応用力が増強されます。

新教育紀行

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