最後に受かる子の姿勢〜持てる学力を全力で答案に表現・東大数学の採点で出る「驚嘆の声」・異常に偏った才能を持っていた発明王エジソン〜|中学受験

前回は「点数と偏差値を上げる考え方〜点数と偏差値で評価されること・自分が出題者・採点者だったら・出題者・採点者が考えていること・減点主義と加点主義・校風とカラーを理解・イメージ・自分の個性を出す〜」の話でした。

目次

採点者が好意を持つ答案への対応:東大数学の採点で出る「驚嘆の声」

新教育紀行
動く図形の重なる部分の面積(新教育紀行)

かつて、東大の数学科を出た先輩から聞いた話があります。

最近は比較的問題が易しい年もあると聞く「東京大学の数学」の問題たち。

概ね1990年代中頃までの、東大入試の理系数学の問題は全部難問でした。

こんなに難しい問題ばかりでは、
適切な点差が開かないのでは・・・

という「懸念の声」もあったほどです。

つまり、

難しすぎて、数学がすごく得意な方以外は、
みんな大してできないのでは・・・

という声があるほど、「全六問全てが難問」の時代がありました。

この数学の採点の際、採点する数学科の教授が

う〜む・・・
こういう考え方があったか・・・

この考え方は
思いもつかなかったな・・・

いや〜・・・
これは参ったな・・・こう来るとは・・・

「思わず唸ってしまうような解き方」をする受験生がいたようです。

これは、問題の難易度によりますが、現代でもあることでしょう。

未知数を具体的に考える方法
未知数を具体的に考える方法(新教育紀行)

大学受験の数学の方が、中学受験の算数より高度な内容になります。

ところが、中学受験は手法が「算数に限定されている」中、解くのが難しい問題は多々あります。

見方によっては「大学受験の問題よりも難しい」問題も多々あります。

中学受験の算数の問題において、数学科の教員が、

なるほど・・・
こう来たか・・・

と「唸る」ような解答を出す志願者がいるのかは分かりません。

「算数」の範囲であるため、「唸るほど衝撃」を受けることはなくても、

なるほどね!
こういう視点でも考えられるね!

と思うような答案を作成する人は、いるのでしょう。

極めて優れた解法を示し、

この子は、
算数の優れた資質がある!

と思われたら、他の科目の多少点数が低く「総合点が合格点に達しない」場合でも、

この子は、総合点が少し足りないが、
将来伸びそうだな・・・

ぜひ我が校に
入ってほしい!

と合格とすることは「ある」と考えます。

異常に偏った才能を持っていた発明王エジソン

発明家 トーマス・エジソン(Wikipedia)

稀代の発明王であるエジソンは、小学生の頃に勉強がうまくできず、小学校を退学しました。

小さい頃から考えることが大好きだったエジソン少年。

なぜ、「1+1=2」
なんですか?

「1+1=2」であることが、「なぜなのか?」を知りたくて仕方ありません。

だから、1と1を加えると
2になるだろ!

だって、粘土だったら、
くっつけたら1+1でも1だよ!

それじゃ、
算数にならないだろ!

だから、
どうしてなんですか?

そう
「決まっている」んだ!

もう、お前は
学校に来るな!

えっ!?
そんな!

もう良いです!
この子はうちで育てます!

こうして、小学校中退となり「小卒」ですらなかったエジソン。

この後は家庭で両親に勉学を教わって、勉強の基礎を学んでゆきます。

そして、

何かを
作るって、面白いぞ!

発明することに「自分の生き様」を見つけたエジソン少年。

とにかく
発明して特許とるぞ!

大発明家エジソンは21歳から84歳の間の64年間に、2,332件の特許を取得しました。

エジソンは「寝る以外は実験」のような人生であったようです。

食事よりも何よりも
実験が好きだ!

別にどこかに旅行するのも良いけど、
とにかく実験が最優先!

ちょっと「偏りすぎた人間」だった発明王・エジソン。

それほど「偏りすぎた才能」を持っているからこそ、エジソンは大成したのでしょう。

逆の立場=中学校側であれば、そういう「特殊な能力を持っている可能性のある」生徒は、

特殊な才能を持った方に、
ぜひ入学してほしい!

はずです。

最後に受かる子の姿勢:持てる学力を全力で答案に表現

新教育紀行
てんびん算の考え方(新教育紀行)

小学生に対して、算数・数学的センスを図るのは、困難なことです。

小学生の時に素晴らしい能力・センスを見せつけていた子が、高校生の頃に平凡になることが良くあります。

そして、逆の小学生の時は「それほど目立つことがなかった」のに、

算数はそれほど出来たわけではなかった
けど、数学がメキメキ分かるようになってきた!

中学3年から高校1年くらいになって、数学が抜群に出来るようになる子もいます。

他の分野でも中学・高校で開眼して、素晴らしい能力を見せつける方もいます。

あるいは、大学に入った後に、何らかの大きな特徴を見せる方もいらっしゃるでしょう。

結局のところ、「いつ、何かが開眼したように出来るようになる」かは個性次第だと考えます。

「持っている能力を、全て答案用紙に表現する」ことは大事なことです。

採点者に「才能・能力の片鱗」を、見つけてもらえるかもしれません。

算数が最もわかりやすいですが、理科・社会・国語に関しても、

この子は、
面白い発想をする気がする・・・

この子は、
特殊な才能がありそうだ・・・

と採点者が考えれば、

この子には
ぜひ入学して欲しい!

と考えて、相応の点数をつけるのでしょう。

全科目の全てが「選択式・あるいは答えのみ」の試験では、このような発想は難しいかもしれません。

志望校に、
僕を認めてもらおう!

と明確に意識すること。

その意識を持つことは、直前期から試験当日の気持ちが大いに盛り上がり、得点がアップするでしょう。

記述問題攻略法

・出題された文章を「こういう視点もあるんだ」と楽しく読む

・自分の歴史・地理などの勉強の「一つのまとめ」として学ぶ

特に、記述問題はハッキリ合格を意識し、積極的に「自分の考えを表現」してみましょう。

記述問題のポイント

・問題文からキーワードを拾う

・問題文のテーマとキーワードを軸に考える

選択・答えのみの問題であっても、

ここに、私が持っている学力を
全てぶつけてみよう!

と思うことは、大いなる力に結びつくでしょう。

すると、一歩でも二歩でも志望校への合格に近づいてゆき、最後に合格するでしょう。

この「志望校に合格したい」という強い気持ちを持つことは、

ぜひ、私は
この学校に合格した通いたい!

と考えることにつながります。

学力と共に、この「強い気持ち」こそ「最後に合否を分ける」鍵と考えます。

受験期後半〜直前期は、

とにかく、
学力を上げなければ!

もっと
偏差値を上げなければ!

と考えがちですが、

絶対、絶対に
このA中学校に僕は行きたい!

私はX中学校に
どうしても通いたい!

という「強い気持ち」を持つことが「合格の決め手」になるでしょう。

新教育紀行

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