身近な電気の話〜送電線の電線の長さと電流・身近な電線・電柱・日本と世界の比較:送配電ロス〜|中学受験・理科

前回は「電気・電流のわかりやすい考え方・コツ 7〜電熱線の抵抗を実感・電線・電柱・日本と欧米の街・現象が「逆」の時〜」の話でした。

目次

送電線の電線の長さと電流

電気・電流の考え方:電線・鉄塔・配電のイメージ(新教育紀行)

電熱線の「断面・長さと抵抗の関係」の関係を「覚える」のではなく、「考えてみる」話でした。

「勉強する対象」である理科は、実際には「身の回りの生活」と密接に関わっています。

特急「あずさ」(新教育紀行)

車は文字通り「気で動く両」であり、電気がなければ、動きません。

「電気が常に電車に供給できる」ように、電車の上には、「電車に電流を流す」電線があります。

身近な電線・電柱

電気・電流の考え方:電線・鉄塔・配電のイメージ(新教育紀行)

実際に、身の回りには「送電線」という電熱線があります。

発電所から電気が送電される間に、電圧降下によって電気が失われてしまいます。

小学校の理科では習いませんが、これら電気・熱などの「ロス」は、非常に大事なことです。

中学校〜高校の物理で、「電力」に関して習うので、楽しみにしてください。

実際に、送電線の「電圧降下=ロス」のデータを見てみましょう。

送配電ロス(東京電力ホールディングス)

戦後間もない頃は、25%ほどもロスしていましたが、技術改良で5%弱まで低くなっています。

調べる前は、僕は「送配電ロスは10%くらいかな」と思っていましたが、意外に小さいです。

下げ止まっているけど、
これ以上良くならないの?

もう少し、頑張れたら
地球環境にも良いかもね。

こういうロスは、理論上、または工学的な限界があることが多いです。

そのため、これ以上改良するのは難しそうです。

日本と世界の比較:送配電ロス

送配電ロス(東京電力ホールディングス)

日本と世界と比較してみましょう。

日本のデータは日本全体と九州電力ですが、かなり検討しています。

英国とフランスは「ロスの高さ」が目立ちます。

このデータから、日本が技術先進国としての地位を保っていることがわかります。

ロンドン(新教育紀行)

ただし、海外の都市・街では「ほとんどない」電柱。

熊本県

対して、「電柱だらけ」日本の都市・街は、非常に醜い状況であります。

日本の電柱は、トランスのような大きな物体が乗っかっていて、さらに景観を乱しています。

ミコノス島(ギリシャ)

海外の街で電柱がある場合、それほど目障りではありません。

日本の高い送電効率が、「景観に配慮しない結果」であるならば、少し再考も必要かも知れません。

電気など身の回りに関する事柄は、このような現実的問題も出るかも知れません。

理科を得意になるには、このように「身近なことに興味を持つ」ことが大事です。

そして、「興味をもったこと」に対して、本やネット等で自分で調べてみましょう。

きっと、

あっ、
そうだったんだ・・・

という発見があり、その発見が学力を上げるきっかけになるでしょう。

新教育紀行

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