「偏差値」に対する考え方 2〜「伸びない」よりも大事なこと〜|中学受験

前回は「『偏差値』に対する考え方〜「上がらない」よりも大事なこと〜」の話でした。

この偏差値が全ての受験業界で最も重視され、その影響力は受験業界を飛び越えて、教育業界にまで侵食しています。

合格可能性を測定するための「偏差値」が一人歩きして、今度は学校のランキングへと変化します。

偏差値65のP中学校は、偏差値55のQ中学校より「偏差値が上」=「学校のランキングも上」となります。

あたかも「P中学校の方がQ中学校よりも良い学校」のような気がしてしまいます。

偏差値をあげよう!

という声がよく聞かれます。

偏差値というのは、少し歪な尺度で測定された「一つの数字でしかない」とも言えます。

偏差値40から、
(偏差値の高い)A中学校に合格しました

とか

偏差値30から、
(偏差値の高い)B大学に合格しました

という話があります。

これを聞くと「偏差値=学力を大幅に増進する秘訣がある」とお考えになるかもしれません。

そもそも、この偏差値という数字は、測る母体によって異なります。

同じ学力を持っている人でも周囲の方々がどういう人かによって、大きく異なります。

例えば、中堅校志願者を対象とする模試で「偏差値60」を獲得した子を考えます。

同時期にトップ校志願者を対象とする模試を受けたら「偏差値45」となる可能性があるでしょう。

どちらが正しいのでしょうか。

これはやはり自分が望むレベルの母集団に対して考えれば良いです。

「志望校が中堅校なのかトップ校なのか」で異なります。

様々な塾が発表している「偏差値」は、母体の違いを統計学的に補正しています。

そして、「正しい数値」に「直している」のは事実でしょう。

一方で、出題傾向や問題の方針が異なる試験を、統計学的に処理する過程での「補正」には様々な考え方があります。

それは、偏差値を出している機関ごとによります。

上記の「偏差値40から・・・・・」は「分かりやすい」のですが、実は非常に曖昧な数字を対象とした曖昧なことなのです。

「どの母集団で測ったものなのか」によって、偏差値は大きく変動します。

非常に分かりやすい「偏差値」という数字は、統計学的には正しいです。

お子様の「学力の絶対的数値」と誤解しかねない「偏差値」は、実は結構流動性のある数字なのです。

「志望校の偏差値より、子どもの偏差値が10以上低い」場合は、統計学的に「合格しない可能性が高い」のは事実です。

しかし、偏差値が5程度の違いであれば、見方によって大きく変わります。

子どもの志望校への問題の出来や適性をよく考えた上で、最終判断をするのが良いと思います。

最も重要なのは、お子様の志望校合格への強い思いでしょう。

校風やカラーの強い学校は、採点方法にもカラーがあるのは間違いありません。

特色・カラーのある採点方法は「偏差値」では決して測ることができない要素です。

「偏差値」で志望校を決めるのではなく、学校の理念やお子様の相性を元に志望校を決定し、合格へ突き進んでみませんか。

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