前回は「てんびん算の解き方・平均・逆比〜「なぜ?」と物理的発想を育む姿勢・別の視点で考える〜」の話でした。
「食塩水を混ぜる」とは:食塩水を理解
今回は、てんびん算の応用と「食塩水とは何か?」を考える話です。
「中学への算数7月号」をお持ちの方は、p44をご覧ください。
ここで、筆者の方が、食塩水の問題を数式(方程式)で解決しています。
この問題を、てんびん算で考えてみましょう。
そして、この過程で「食塩水を混ぜる」の本質を学びましょう。
問題の概要は、下記です。
「食塩水を混ぜる」のは、よくある問題ですが、この問題が少しひねっているのは、後の条件です。
「まずAとBを混ぜて、その半分とCを混ぜる」です。
これらの条件を、てんびん算で考えてみましょう。
てんびん算の「つりあい」を考える:3つの食塩水
前の条件は、てんびんに表現できて、これは何か進められそうです。
そうだね。
これは、バランスを考えられるね。
後の条件を考えてみましょう。
さっき、3つだったけど、
濃度も量も分からないね。
これでは、何がなんだか、
分からないわ。
濃度も重さも不明では、「てんびんのつり合い」のキッカケがつかめません。
「てんびんでバランスを取る」時は、濃度・量のどちらかがわかってないと、考えようがないです。
食塩水=食塩+水:食塩水を分解
ここで、「AとBの食塩水を混ぜて半分」を、もう一度考えてみましょう。
食塩は溶けて見えないのですが、ここでは、「食塩水の中の食塩」を表現しています。
AとBを混ぜると、食塩水が足されます。
ここで、濃度・量共に分からなくなります。
「混ぜて、半分」を考えてみましょう。
すると、「量は半分」で「濃度は同じ」です。
やっぱり、
よく分からないね。
これでは、
進まない・・・
「混ぜて半分」の過程を、もう一度考えてみましょう。
「食塩水=水と食塩」ですから、絵を描いて、考えてみましょう。
ここで、非常に本質的なことがあります。
続きは次回にご紹介しますので、少し考えてみましょう。
次回は下記リンクです。