模試の判定と第一志望校〜模試の判定が「良くない」時〜|中学受験

前回は「合格のポイント・偏差値への向き合い方」の話でした。

目次

模試の判定:40〜60%とは

A君の親からご質問を頂きました。

ご質問 1

息子が都内K中学校を目指していますが、模試の判定は40~60%程度が多いです。

過去問は正答率が高いのですが、このままK中学校を受けるべきかどうか、悩んでいます。

第一志望校をもう少し偏差値の低い学校に変更すべきか、悩んでいます。

息子は、K中学校が気に入っているみたいです。

ご意見お聞かせ下さい。

ご質問頂き、有難う御座います。

まず「志望校はK中学校のまま変更せず、そのまま努力を続けるのが最良」と考えます。

模試の判定は40〜60%程度あれば「受かる可能性は一定程度はある」と考えます。

えっ、本当?
だってさ、例えば「合格可能性40%」だったら・・・

「60%は不合格」
と言うことだよ・・・

不合格の可能性の方が
高いじゃん・・・

と言うことは、
「不合格」になるだろう、と言うことでしょ・・・

合格可能性と実際の合否

合格判定・可能性は、「ある程度正しい」のは現実です。

でしょ。
だから、やっぱり「合格率40%」では、ダメじゃん・・・

「ある程度正しい」のは現実ですが、そうでないこともあります。

実際に、模試で「合格率80%以上」を連発していた方が、「実際の試験で不合格」という事態があります。

こう言う事態は、必ず毎年発生します。

模試で「合格率20%」を連発した方が、「実際の試験で合格」ということもあります。

武蔵中学・高校の校舎(新教育紀行)

これらの理由には、様々な要素があると思います。

一番大きな理由は、「模試の時点と実際の入試の時点での、本人と周囲の方の学力の差が異なる」ことでしょう。

ですから、合格判定は「ある程度は信頼性がある」と考えつつ、「実際の入試に活かす」姿勢がベストです。

過去問と合格判定

一つでも「80%以上の判定」が出れば本当は嬉しいですし、自信持っていけます。

その気持ちは、よく分かります。

また、過去問の正答率が高いことは良いことです。

正答率といっても、「一度取り組んだことのある問題」か「初見の問題」かによって大きく異なります。

K中学校の試験問題に対して、子どもは適性があるのでしょう。

ある中学校の「入試問題が出来ることが多い」ことは、「その学校の校風・カラーと合う」可能性が高いです。

それは、志願する子どもにとって、非常に良いことです。

偏差値に対する姿勢

安全のために「偏差値の低い学校へ変更した方が良いか」に関してです。

基本的には「変更しない方が良い」と考えます。

「偏差値」という数字は扱いに注意すべきで「偏差値の高い学校の方が上」みたいな錯覚に陥ります。

「偏差値の低い学校」へ志望を変更することは、リスクがあります。

諦めなければ
ならないのかな・・・

はあ〜・・・

子どもの「勉強への意欲」を大きく削いでしまう可能性があります。

「40〜60%の合格率」というのは、「半分程度の合格可能性がある」です。

そして、この数字の幅も広いです。

この合格率を頂いたら「60%の合格可能性」と解釈して、

これから頑張れば、
合格の可能性は上がる!

と考えましょう。

「後悔する可能性」をなくす

仮に、「偏差値の低い学校に変更」して、その学校に合格した時。

ひょっとしたら、
あのままK中学受けてたら、合格していたかも・・・

と後悔するかもしれません。

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

大人になると、誰しも持っている

あの時・・・

という後悔。

そういう後悔は、特に小さな子どもには持ってもらいたくないものです。

子どもが合格する可能性は、十分にあるでしょう。

そのままの気持ち、さらに「K中学校に通っているイメージ」を強く持ってみましょう。

そして、学力がアップすることを期待したいです。

うちの子、
大丈夫かしら・・・

親として心配する気持ちになるのは、誰しも一緒だと思います。

誰しも心配ですが、志望校を偏差値の低い学校に変更した結果、来年に

うちの子、ひょっとしたら、
あのままK中学校受けたら、受かっていたかも・・・

と感じることは、親としても避けたい事態でしょう。

頑張って!

ではなく、ぜひ

理科は、いい線
行っているじゃない?

など子どもの良い面を肯定してあげましょう。

すると、

うん。
算数がイマイチだけど・・・

もう少しやってみたら、
成績上がるかも・・・

と子どもは前向きな気持ちになって、勉強するでしょう。

皆さまが、第一志望校・志望校に合格・入学されることを心より願っております。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次