前回は「 志望校の校風とカラー〜おすすめな考え方〜」の話でした。
志望校に合格し、入学する学校の校風・カラーに合うのが一番です。
せっかく親子共々大変な苦労をして中学受験をするのですから、合格した後はお子様が「楽しく」「のびのびと」過ごせる学校に通って欲しいです。
大学の同級生で、開成卒の友人がいます。
学力が御三家を狙うのに十分となった彼は最後に志望校を「開成か武蔵か」に絞った後、しばらく迷ったそうです。
今ならば、武蔵の雰囲気が非常に好きな方以外、両方受かる実力があれば、多くの方は開成を選ぶでしょう。
30年前、開成と武蔵は、進学実績含め互角でした。

彼は学校の文化祭等にも行ってみて、色々と子供なりに考えたようです。
両方の入試問題に当たってみて、彼は武蔵の入試問題に対して「ちょっとこれは僕には違う。合わないな。」と思い、開成の入試問題は合うので開成にしたそうです。
他にも開成の友人がいますが、やはり開成卒業生は「開成」というカラーを強く持っていて、話をしただけで分かることもあります。
良い意味で、真面目で質実剛健な印象を受けます。
岸田新総理も「バッチリ開成」と感じます。

実際の学校や卒業生の雰囲気が一番重要ですが、入学試験にも学校のカラーは如実に出ることが多いです。
お子様がその学校の試験問題に対して、どのように感じるかを聞いてみるのも良いかもしれません。
そして、率直に聞いてみてはいかがでしょうか。
例えば「記述式問題」に対する対応です。
算数の記述式問題では問題のカラーは各校あり、小問はその後の問題のヒントであることが多いですが、「問題を解く・解答する」方針の多くは受験生に委ねられます。
特に、社会の「記述式問題」は特に有名校・難関校はカラーが強く出ます。
その学校の理念や考え方が「問」の形で現れてきます。

その「問われ方」がお子様に合うか、合わないかは子供心ながら感じるところがあるでしょう。
歴史・地理・あるい時事問題でも、それぞれの学校の雰囲気を感じて、「自分となんとなく合うな」と思う学校が志望校となるのが一番だと思います。
大学進学実績ばかりではなく、その学校の校風・カラーとお子様の将来を改めて考えてみませんか。