前回は「学力・成績アップの方法〜繰り返して「分からない」から「分かる」へ〜」の話でした。
過去問に取り組む姿勢
中学受験において、志望校の「過去問を繰り返し解く」ことは良いことです。
それは学力増進と共に「志望校の出題傾向をつかみ、解けるようになる」ことです。
有名校と言われる学校は、自ら出す問題に対しては学力だけを測ろうとはしていません。
「自らの校風・カラーに合うか」を測ろうとしていますので、とても良いです。
有名校の出題は強いカラーがある場合が多いです。
数多くの入試問題をご存知の方ならば、問題を見ると「これは〜中学校の問題ではないか?」と類推できます。
「問題を見て、出題校が分かる」というのは、
ワインの
テイスティングをしたら・・・
ワインの
産地や年が分かる。
という名ソムリエみたいな感じです。

過去問から学ぶ姿勢
「主題傾向をつかむ」ことももちろん大事なことですが、過去問を時ながら「頭を耕してみる」のが良いでしょう。
解法が比較的すぐに分かりやすい問題ではなく、図形問題・整数問題等で「別の視点」を考えてみるのです。
似た補助線でも、似た視点でも良いでしょう。
解答にない解き方を自分で作ってみることは、「自分で解く力」を養成します。
6年生の受験生の方は、既に志望校の過去問に取り組んでいらっしゃると思います。
以前解いた問題は「解法を覚えてしまっている」かもしれません。
覚えている解法を繰り返すだけではなく、「初めて解く」気持ちで臨んでみましょう。
また違ったように感じられ、異なる新鮮な視点が得られる可能性があります。
文章題でしたら、数字だけを変えても良いでしょう。
同じ問題で数字だけ異なることは、本質的には全く変わりないことです。
「答え」を覚えてしまっている可能性があるので、計算する過程で「考え方」を見直しましょう。
計算式を立式し計算する過程で、解く経緯で考え方を再検証することにもつながるでしょう。
過去問に改めて挑んでみて、「考える力」を鍛える本質的学び方を深めてみましょう。