文章題を得意になる学び方〜大まかな数を押さえる・倍数と素数・対象を絞る・奇数か偶数か全体を見て和を考える・意識して「全体を見る」こと・問題 7(1)解法〜|中学受験・算数実践19

前回は「文章題を考えるコツ 〜整数問題と・果物や箱を描いてイメージ・状況をしっかり把握・問題 7〜」の話でした。

今回は(1)の解法です。

目次

問題 7(再掲載)

りんご、みかん、かきが何個かずつあり、個数の比は8 : 9 : 12です。

これらの果物をまとめて、1箱60個入りの箱に入れます。

最後の箱には、全て詰めるとは限りません。

下記問題に答えてください。(1)、(2)は別々です。

(1) 箱は6箱必要で、みかんの個数は奇数でした。

  それぞれの個数を求めてください。

(2) それぞれの果物に同じ個数ずつ足したら、

  みかんの個数と全ての個数の比は6 : 19になりました。

  この時、全ての果物を入れる箱は9箱必要で、足した後の個数は全て偶数でした。

  足した後の、それぞれの個数を求めてください。(オリジナル問題)

大まかな数を押さえる:倍数と素数

整数問題と比の問題の融合です。

まずは、大まかな数を押さえることが大事です。

6箱必要で、6箱目は1個〜60個の可能性があるので、全ての数の範囲が分かります。

また「個数の比は8 : 9 : 12」から、それぞれの個数を未知数にするのではなく、全体を考えましょう。

箱とりんご・みかん・かきの状況を描いてみましょう。

和の8+9+12=29がポイントになります。

8,9,12は、2や3で割れる比較的「馴染み深い」数です。

合計した29という数字は約数がない(素数)ですので、特殊な数字です。

対象を絞る:奇数か偶数か

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全体の数は「29の倍数」である必要があります。

合計して、
全体を考えるんだね!

それぞれが、8,9,12の倍数であることから、
全体が「29の倍数」って分かるのね!

ここまでできたら、大体見えてきます。

2つの候補をどう絞ってゆくか。

ここでポイントは「みかんの個数は奇数」です。

みかんは「9の倍数」ですから、奇数になるには「9x○」の○は奇数でなければなりません。

全体を見て和を考える:意識して「全体を見る」こと

問題6と同様、整数問題では比が出てきても、すぐに①などの未知数を設定しないようにしましょう。

そして、意識して「全体を見る」ことを心がけましょう。

「全体を見る」ことは算数のすべての問題に共通します。

特に整数問題は、「全体を見て、考える」と「見えてくる」要素が強いです。

8,9,12は「分かりやすい」数字ですから、こういう数字が出てきたら「まずは和を取ってみる」のが良いでしょう。

場合によっては、「差をとる事」がポイントになることもあります。

和と差って
大事なんだね!

整数問題は和をとってみたり、差をとってみることが「解く鍵」になることがあります。

新教育紀行

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