小学校の学びから中学校の学びへの変化〜受験期との成績・中学校で学ぶ科目と内容・中学受験の学びとの連続性・中学三年生の頃に大きく変化する成績・学問が佳境へ〜|中学・高校での学び2

前回は「中学校・高校で学ぶこと〜大いに勉強して試験を頑張る姿勢・思考力を磨く・大好きな科目を見つける・基礎をしっかり学ぶ姿勢〜」の話でした。

目次

小学校の学びから中学校の学びへの変化:受験期との成績

新教育紀行
樹木と空(新教育紀行)

中学受験した方の中学受験〜中学2年生くらいまでの、成績を考えてみましょう。

「中学受験の際の学力=テストの成績」は、中学2年生くらいまでは概ね連続性があります。

「中学受験まで一生懸命勉強したけど、勉強をあまりしなくなる」子もいます。

そういう方は、一気に成績が下がる傾向があります。

今回、話の対象とするのは、基本的に「勉強はきちんとする子」を対象とした話です。

志望した中学に入ったから、
少し遊ぶけど、勉強も頑張る!

中学受験の時に非常に優秀だった方が、中学一年になって急落することは「ほとんどない」です。

中学受験の時に「まあまあの成績」だった方が、

急激に理解できるようになって、
成績がトップ層になったぞ!

中学一年になって学力が急速に上がることも「ほとんどない」です。

例えば、中学受験時に中堅rレベルだった方が、中学一年に上がってトップクラスになるのも「ほとんどない」です。

これは、僕が1990年に中学受験して武蔵中学に入学した時に感じたことです。

時代が異なり、学ぶ対象も勉強の仕方も大きく変わりましたが、こういう傾向は変わらないでしょう。

中学校で学ぶ科目と内容:中学受験の学びとの連続性

新教育紀行
筆者の小学校6年生の理科ノート(新教育紀行)

中学における勉強は、質的に大きな変化を遂げます。

算数から数学へ、理科から物理・化学・生物・地学へ・・・・・と全ての科目が様変わりします。

この変化は非常に大きいです。

例えば、中高の物理は大学物理の基礎ともいえ、小学校の理科とは質的に大きく異なります。

大きく異なりますが、突然大きく変わったら、

突然、
こんなに変わったら困る・・・

学ぶ側=中学一年生の子ども達が、大いに困惑してしまいます。

そこで、中学校の教師は「小学校の理科から連続性をもって」教えます。

さあ、今日から中学一年になって、
数学が始まります!

算数から数学になると、「数学」という言葉自体が難しそうなイメージがあります。

実際、算数と数学では全然異なる性質を持っています。

中学一年の最初で習うのは、大抵の場合は代数の方程式です。

ところが、方程式は大抵の中学受験生が「やってきたこと」です。

方程式では未知数をX,Yなどで置き換えて、最初は二元一次方程式を習います。

3つの食塩水のてんびん算
3つの食塩水のてんびん算(新教育紀行)

ところが、この二元一次方程式は、中学受験の算数で①と置き換える発想と全く同じです。

そこで、

ああ、方程式って
①とか置いて考えてことかな・・・

こんな感じで、中学の数学の導入部はスッと入って行けます。

今までやってきたことの
続きみたいだ・・・

数学等も同様に、「小学校での学びに続いた雰囲気」で教えているでしょう。

中一の時に数学で代数・幾何が始まって、楽しく学びましたが、

えっ、
こんなに違うの!

とは思わなかったです。

武蔵では中一で幾何学を学んだので、幾何学の「合同条件」などは中一にとってとても新鮮でした。

〜と〜が二角挟辺相当で・・・
〜であることが証明できた・・・Q.E.D

Q.E.Dって
なんかカッコいいかも・・・

中学生はこういう専門用語を習うと、「レベルが上がった気持ち」になります。

このように、中一〜中二は「数学的な思考」を楽しく学べるようなカリキュラムになっているでしょう。

それだけ、教える先生方は一生懸命試行錯誤して、子どもたちに教えていると考えます。

中学三年生の頃に大きく変化する成績:学問が佳境へ

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武蔵中学・高校のかつての校舎・物理実験室(新教育紀行)

大きく変わる学びですが、学ぶ対象は「中学受験の時から続いた感じ」になります。

理科実験などは、小学校の実験とは大きく変わって、少しプロっぽくなります。

それでも、考える対象は中学一年生の時は「物理」であっても「理科の延長」のイメージです。

そのため、中学入ってしばらくの成績は、中学受験の時の成績と「大体似た傾向」になります。

この傾向に変化が起きるのは、中学三年生です。

算数から数学へと変化して、数学が佳境に入ってきます。

すると、「算数的発想」からは大きく変質するので、ここで大きな学力の差が現れてきます。

算数が得意だった子が、意外と数学ができなくなることがあります。

逆に算数がそれほどでもなかった子が、突然グーッと数学ができるようになることがあります。

また、「理科の延長」だった物理が、中学三年くらいから急速に「物理らしく」なってきます。

読者の中学1〜2年生の方には、

う〜ん。
数学の成績がいまいち伸びない・・・

とか

物理って難しい。
理科もそんなに得意ではなかったけど・・・

という方がいらっしゃると思います。

中学三年〜高校一年で大きく変わりますから、諦めずにもう少し頑張ってやってみましょう。

学び方は「それぞれの個性」があって良いですが、学校ごとのカリキュラムやカラーに沿ってみましょう。

そうして、勉強続けてみると、

数学が少しずつ
わかるようになってきた!

力学のイメージが
出来てきた!

となるでしょう。

中学受験の勉強とは、また違った学びを楽しみながら学力をつけてみましょう。

新教育紀行

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