前回は「算数実践39〜問題 10(2)(図形)「矢印の話」の応用〜」の話でした。
問題10(再掲載)


相似形を見つける

HJ : JCの比を知りたいのですが、「図形の中で相似形」が見当たりません。
自分で図形の外に出て行って、世界を広げましょう。
手が止まってしまっている、お子様は下記の記事を読み直して、再度トライ!してみましょう。
相似形がなければ自分でつくる
(1)に比べて、かなり大きく外に出てしまいます。
下記のようにIDとCBを延長した交点Kをつくります。

かなり大きく外に出たので、元の図形を小さくして描きました。
慣れて「分かっている」状況になるまでは、こういう図形は省略せずに、大きな紙に描いてみましょう。
一度でも良いですから、実際に描いてみると「相似形」が「ありありとわかるようになる」ことを実感できます。
ちょっと大きいけど・・・
描いて見ると、
確かにわかるね。
この「描いてみて、頭でパッとイメージ出来るようになること」が非常に大事です。
「ちょっと大きすぎかな?違うかな?」と思ったお子様がいらっしゃるかもしれません。
実際の入試では、「図形などを拡張しすぎると時間がかかる」可能性があります。
でも、手が止まっているよりは良いかもしれません。
いずれにしても「どんどん描いみて、相似形を探してみる」姿勢が大事です。
自分で描いた「補助線」や「図形の外に出てみる」が「解にたどり着かない」可能性があります。
「正解に辿り着く」意味では、こういう行為は「無駄」になります。
しかし、「本質的思考力を鍛え、学力を上げる」ためには、こういう「無駄なこと」が最も大事なのです。
無駄なことを実際にやってみると、「図形問題の補助線などの勘」が磨かれてきます。
こういう「勘」は参考書や問題集をいくら眺めていても、なかなか身につくものではありません。
「自分で考えて、試行錯誤する過程」で身についてゆくものです。
そして自分で考えて、自分の手を動かしたことは、大事です。
一生懸命参考書や問題集を読み込むよりも遥かに身について、「本当の学力」になってゆきます。
他にも考え方はありますから、自分で色々と考えてみましょう。
明日、解法をお知らせします。