前回は「受かる子の特徴〜学力は全力で答案に表現〜」の話でした。
今回は「入試当日の試験での目標とする具体的点数」の話です。
試験では出来るだけ良い点数を取った方が良いのですが、「具体的な合格ライン」を守ることが最も大事です。
そこで、具体的な防衛ラインを設定することをお勧めします。
試験とは「紙上の戦い」だと思います。
入試問題という相手に対して、問題を解くことは「問題と戦う」イメージで良いかと思います。
そして、「各科目で自らの目標とする点数」を「防衛ライン」として定めて、そのラインを守るようにしましょう。

開成中学校の配点は算数・国語各85点、理科・社会各70点、合計310点満点です。
合格最低点は年によって異なりますが、概ね合計210点を確保すると合格しそうです。
合格者平均等を考慮すると、下記のような「防衛ライン」が一つの参考となります。
算数:60点
国語:55点
理科:60点
社会:55点
合計:230点
これは少し高めの点数となります。
「防衛ライン」のポイントは「出来るだけ頑張ってラインを守るが、当日の出来・調子によって、万が一全て突破されてしまっても、合格できる」と考えます。
上記の例ですと、各科目で仮に全て防衛ラインを突破されて、5点ずつラインを下回ったとしましょう。
算数:55点(-5点)
国語:50点(-5点)
理科:55点(-5点)
社会:50点(-5点)
合計:210点
となり、上記の合計210点を確保できます。
もしお子様が「算数がとても得意だけど、国語・社会はそれほどでもない」のでありましたら、防衛ラインの点数は下記のような例が考えられます。
算数:70点
国語:50点
理科:60点
社会:50点
合計:230点
仮に「得意なはずの算数が、当日思ったより思わしくない出来だったが、気持ちを切り替えて他の科目は踏ん張って、防衛ラインを守った!」ならば、
算数:50点(-20点)
国語:50点(ライン確保)
理科:60点(ライン確保)
社会:50点(ライン確保)
合計:210点
で合格!となります。
志望校の過去10年くらいの合格点を元に、このような防衛ラインを考えてみてはいかがでしょうか。
入試当日の難易度によって、点数は大きく変わります。
目標とする具体的な点数が頭にあれば、「どの程度出来れば、合格できそうだ」という具体的イメージが湧きます。
具体的な目標値があれば、試験当日も「これくらいで大丈夫!」と自信が出ることでしょう。
そして「絶対に合格したい!」という気持ちを持つことです。
志望校の過去の合格ラインを分析し、子ども学力・適正・性格をもとに、「合格の防衛ライン」を設定しましょう。