文章題を「読み取る」姿勢と考え方〜棒グラフと平均を考える姿勢・2つを1つにまとめる発想・考える対象を減らす・大事な平均・問題9解法B〜|中学受験・算数実践29

前回は「国語力・読解力と文章題の解き方〜具体的な状況を理解・自分が登場人物になる・「分からない」から「分かる」へ・考える対象を少なくして実験・文章題の内容・条件を全て把握・文章にマーク・整数問題・差を考える・奇数・偶数・問題9解法A〜」の話でした。

今回は別の考え方で解いてみましょう。

目次

問題 9(再掲載)

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棒グラフと平均を考える姿勢:解法B

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今回は、少し異なる視点で考えてみましょう。

途中まで前回と同一で、「あ、い」の2パターンに絞られます。

前回は、ここから未知数を設置して解きました。

今回は、未知数を設置しないで解いてみましょう。

入れ替えの問題:棒グラフ(新教育紀行)

問題3の解法で、二つのおもりの平均をとって「まとめる」解法をご案内しました。

同様な考え方で、(い)の場合から考えてみましょう。

棒グラフを書いてみましょう。

この時、「100円玉の方が10円玉より4枚多い」以外に、50円玉の枚数がわかりません。

棒の長さを、
どうするか?

と考えてしまうかもしれませんが、わからないので、適当な長さで良いです。

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時には「適当に考えて進む」事も大事です。

分かりやすくするように、「差の4枚」をカットして枚数と総額を減らします。

「10円玉と100円玉の個数が同一」になったので、これらの平均をとれば、一つにまとめられます。

2つを1つにまとめる発想:考える対象を減らす

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55円玉はありませんが、10円玉と100円玉の分が、55円にまとめられました。

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対象が3つから2つになると、あとは鶴亀算です。

50円玉が31枚と分かり、確かに奇数ですからOKです。

すると、55円は残り42枚ですから、10円玉は21枚となります。

「対象が3つある」と、考えるのが難しいです。

このように「平均をとる」ことで、「2つを1つにまとめる」ことは非常に本質的な考え方です。

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同様に、(あ)を考えましょう。

(あ)の場合、鶴亀算で考えると「整数であるべき枚数」が整数になりませんから、ここでxとなります。

「入れ替えていない硬貨の枚数が奇数」は条件としてなくても、解けることになります。

これは、僕が前回の解法のように考えて、奇数か偶数かを考えた結果でした。

前回の考え方も大事ですから、押さえておきましょう。

大事な平均

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平均を取ることで、「2つ以上の対象をまとめる」考え方は非常に有効だと思います。

解法Aのように「未知数を設定する」ことは、整数問題では決定打にはなりにくい場合があります。

そのため、この解法Bの方が良い面があります。

問題3でも書きましたが、対象が2つであれば易しいのです。

ところが、対象が2つから3つになると「変化するものが3つ」となり、途端に扱いづらくなります。

電気・電流の考え方:オームの法則(新教育紀行)

電流・電圧・抵抗の3つが登場する電気の問題は、苦手意識を持つ方が多い分野です。

それは、「電流・電圧・抵抗の3つが登場」するからで、

3つも考えるのは、
ちょっと大変・・・

だからです。

そこで、電気の問題では、「主役は電圧」と考えることが大事です。

「平均を考える」ことは対象を絞ることになり、スッと解きやすくなる場合が多いです。

例えば「1から10の整数の和」を考える時、

最初の1と最後の10の
平均は5.5だから、

5.5を個数分10かけて、
5.5×10=55

と考えることも出来ます。

整数問題に限らず、

まとめられないかな・・・

と平均を取るのは、効果的な場合が多いので、お勧めします。

新教育紀行

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