前回は「子どもが楽しめて大人が「子ども心」に戻れる「川辺ふるさとの宿」〜「島国日本」を身体で感じる体験・まず「本州・北海道・九州・四国」〜」の話でした。
日本の国産木材に触れて感じること:合板ではない無垢の木製おもちゃ

今年2025年の夏休みに、愛媛県川辺町の宿「川辺ふるさとの宿」に泊まりました。
かつて小学校だった校舎をリノベーションして、宿舎にした建物です。

エントランスには、愛媛の地元産国産木材による、地元の職人作成の木製おもちゃが展示されていました。

この木の銃って、
欲しい・・・
おもちゃであれば何であっても、子どもは「欲しい」になります。
これらのおもちゃは、「地元の国産木材であること」がとても良いです。



この銃のおもちゃは、
無料でお貸しします!



銃のおもちゃ、貸してくれるのは
嬉しいね!
そして、銃のおもちゃを借りた子どもたちは、部屋につくなり、早速、輪ゴム銃を撃ち始めました。


この愛媛県産木材の輪ゴム銃は、とてもシンプルな作りです。



すごく強い
木の匂いがあるね!
この輪ゴム銃からは、「木の香り」が強く感じられます。


以前、子どもと一緒に「木製輪ゴム銃」を作成しました。
木製輪ゴム銃作成に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
この時、作成した「木製」は「無垢ではなく、合板(ベニヤ)」でした。
ベニヤからも「木の香り」はしますが、無垢の木材からは「木材の強い香り」が感じられます。


さらに、愛媛県産木材の輪ゴム銃は部材が少なく、シンプルであることも大きな特徴です。


この「国産材銃の方がシンプル」は、合板のおもちゃが「薄い部材」であることが大きな理由です。
薄い合板(ベニヤ)の材料によって、「規格化する」ことでコストダウンが図れることが重要です。
旅先で学ぶこと:とても高い日本国産材と安い外国産材


一般販売用のおもちゃは、「価格が極めて重要」であり、あらゆる面からコストダウンが図られます。
それに対して、愛媛県産木材は、「コストよりも国産材の良さ」を売りにしている点が異なります。
「出来るだけシンプルにする」ことで、コストダウンを図っていますが、そもそも高い国産材。
無垢の木材は、合板(ベニヤ)よりも遥かに価格が高く、国産材は外国産材よりも遥かに高額です。


日本の戸建住宅のほとんどは、現在も木造で作られています。
上の写真は、木造住宅の構造体である柱・梁などが組み上がった時の上棟・建前と呼ばれる時です。


木造住宅は、これらの構造体に対して、壁や天井を作って最終的に仕上げて「住まい」となります。
この「仕上げ」は、いわば「表面に出てくる部分」で、目に見える・手で触れられる部分です。
これらの仕上げの部分や、家具・建具にも木材が使われるが多いです。
仕上げ部分も大事ですが、構造体の木材が最も重要であり、費用も大きくかかります。


外国と比較して、山地や森林の部分が広い日本。
日本では、多数の木材を産出しますが、おもちゃでも建築でも「国産材の存在」は薄いです。
その最大の理由は、「価格が外国産木材より遥かに高い」ことです。
外国産の木材は大きな船で日本まで運んでくる必要があり、時間も費用もかかります。
それらの費用を見込んでも、「外国産材の方が断然安い」のが現実です。
「運ぶこと=物流」は社会の根幹であり、これらの時間と費用は大きなポイントです。
江戸時代の「東廻りと西廻り」航路に関する話を、上記リンクでご紹介しています。


「高い」のは事実ですが、やはり、国産材のおもちゃはとても良いです。
物流に関しては「机の上で学ぶこと」です。
それに対して、このように「無垢材のおもちゃ」に触れることは「旅先だから出来ること」の一つです。
自然が多い地域に旅に行ったら、このように「木材に触れてみる」体験も良いでしょう。
子どもはもちろん、大人も大いに楽しめるのが「川辺ふるさとの宿」です。
四国を訪れる予定の方は、ぜひ訪問してみてください。
次回は上記リンクです。