前回は「比の問題を解くコツ〜自分の都合が良いように問題を考える・問題のシーンを具体的に描く・「抽象的な比」を「具体的な数値」にして立式〜」の話でした。
問題の視点を変える発想:「時間の起点」を変える
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前回は、(2)を解く鍵を見つけました。

Aに追いついてから
Bに追いつくまでの時間は・・・



午後2時からAに追いつくまでの時間の
6倍の時間がかかりました。
出題者は、「CがAに追いついた時点」で時間を分けて、比を提示しました。
この場合、「CがAに追いついた時、B,Cが移動している」点が難しいところでした。
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ここで、「午後2時からの時間の比=1:7」に直すと、一気に問題が解きやすくなります。
今回は、ここから(2)の問題を一気に解いてゆきましょう。
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問題文では「時間の比=1:6」でしたが、「時間の起点を変える」と「時間の比=1:7」となります。
この「時間の起点を変える」視点は、大事な考え方です。



「時間の起点を変える」って
言われれば、当たり前だけど・・・



これは、なかなか
気づかないかも・・・
・「時間の起点」など出題者の設定と異なる視点
・文章題に限らず、図形問題などで「異なる辺の長さ」や「異なる図形の面積」の比など視点変更
この「視点を変える」発想は、算数では非常に重要です。



「時間の起点を変える」と
問題の見方が全然変わるね・・・
「問題の見方を変える」発想は、図形問題などでも有効です。
時間と距離の比を合わせて考えるコツ:20(2)解法A
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ここで、「速さの差」に注目します。
A,B,Cがそれぞれの速さで走りますが、「追いつく」ことを考えると「速さの差」が重要です。
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そして、速さの三大要素である「速さ・時間・距離」に関する上の関係をしっかり理解しましょう。
「速さの基本」に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
速さに関しては、「速さと距離が比例」と「速さと時間が逆比」の事実は基本です。
ここで、速さの比が「距離/時間」と比例する点に着目することが大事です。
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ここで、「1:0.4」の差である「0.6が何から生まれているか」を考えてみましょう。
この考え方は、比の問題を解く時の定石でもありますが、本質的発想でもあります。
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すると、上の様にCが増速した割合が50%であることが求まり、これが(2)の答えです。
大事な「普通の」解き方
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この「比の差=0.6と元の差」に着目するのは、本質的であり早く解けるのでお勧めです。



でも、こういうのは
言われると気づくけど・・・



テスト中は、なかなか
思いつかないことがあるね・・・



この「比の差=0.6と元の差」に
気づかない時は、どうしよう・・・
こういうことに「気づくと良い」ですが、気づかなくても基本に戻る姿勢が大事です。
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速さの差に注目しているので、「午後2時以降のCの速さ」を未知数設定して、立式してみましょう。
素直に比の関係式を立式すると、上の様になります。



これなら、
もう分かるね!
すると、未知数とした「午後2時以降のCの速さ」が計算出来ました。
この方法は「普通の」解き方ですが、基本な考え方です。
問題を解く際には、「0.6が何から生まれているか」のようなポイントも大事ですが、基本的立式も大事です。
特に直前期は「どちらも確実に出来るように学ぶ」姿勢が、算数の学力を大きく増強するでしょう。
次回は上記リンクです。