前回は「時事問題の効果的対策〜国家の位置の理解+丸暗記ではなく概要理解・戦火広がる世界情勢と日本・世界の現実と時事問題〜」の話でした。
多岐にわたる時事問題と理解すべきポイント:他の分野と関連づける
「時事問題」への対策を勉強する受験生にとって、時事問題の範囲は実に広いです。
日本人にとって、2024年1月時点での「最も関心があること」は能登地震です。
元旦に発生した能登地震は、220名を超える死者を出し、輪島市などが大変な打撃を受けました。
亡くなった皆様及びご親族の方々には、謹んでご冥福をお祈りいたします。
2016年に発生した熊本地震以来の大地震となった能登地震。
能登地震は、熊本地震よりも人的被害が遥かに多くなっています。
熊本地震では、国宝である大変貴重な城郭である熊本城が甚大な被害を受けました。
熊本城が非常に貴重である理由は、戦国時代から幕末維新において大きな存在であることがあります。
西南戦争では、熊本鎮台の拠点として熊本城は文字通り「難攻不落の城」となりました。
能登地震は、能登半島全体が甚大な被害を受けてしまい、早期の復興が望まれます。
「加賀100万石」の国の一つとして、日本の奥深い文化や歴史を育んできた能登半島。
まだ被害の実態の判明は限定的であり、1月に発生したため、入試には出題されにくいと考えます。
ただし、日本にとっては大変大きな問題の一つである地震。
そして日本海側では比較的少なかった大地震が発生したことは、大変大きな問題です。
年 | 地震名・発生場所 |
1995 | 阪神淡路大震災 |
2011 | 東日本大震災 |
2016 | 熊本地震 |
2024 | 能登半島地震 |
1995年に発生した阪神淡路大震災以降、4件目となった大地震・大震災である能登地震。
東日本大震災以降、大地震・大震災の頻度が高まっていることが非常に気になります。
1995年に発生した阪神淡路大震災から16年後の2011年に発生した東日本大震災。
2011年の5年後に九州・熊本で、その8年後に北陸・能登半島で大地震が発生してしまいました。
10年以内毎に大規模な大地震が発生していることは、非常に憂慮すべき状況です。
地震は日本にとっては極めて大きな時事問題の一つであるため、能登地震のことも出題の可能性はあります。
熊本地震・東日本大震災・阪神淡路大震災のことも簡単に復習しておくと良いでしょう。
時事問題は「その問題が単独で存在する」のではなく、「歴史などと関係がある」ことがほとんどです。
そこで、時事問題は歴史など他の分野と関連づけて学ぶと「複合的な学び」になるでしょう。
・その問題単独ではなく、歴史など他の分野と関連づけて学ぶ
・人名や地名などの単語の暗記は最小限で、全体的な流れを重視
SDGsと時事問題
世界的な時事問題の一つはSDGsです。
実は、世界と比較して日本ではSDGsに対する報道が多く、注目が集まっている傾向があります。
まずは「SDGs=持続可能な開発目標」です。
そして「17の目標と169のターゲット」があります。
・SDGs=持続可能な開発目標
・17の目標と169のターゲット
SDGsの中で、最も身近な問題は「温室効果ガス」の問題です。
地球温暖化が問題となっていますが、実際に「温暖化」は肌身に感じられます。
1990年頃までは、例年雪が降ることが多かった東京では、降雪が目に見えて減少しました。
地球温暖化に関しては、
地球温暖化など
していない!
と主張する科学者・サイエンティストの方々も一定数いることも知っておきましょう。
温暖化と関連づけられるのが、再生エネルギーの話です。
そして、ここでは原子力発電の問題も関係してきます。
この時、日本での大地震・大震災と原子力発電所の関係も非常に大事です。
報道は比較的少ないですが、能登地震では志賀原発がダメージを受け、大きな問題になっています。
世界と日本の時事問題:広がる戦争と神風特別攻撃隊
世界にとって、最も大きな時事問題はウクライナ戦争とガザ・イスラエル戦争です。
日本での報道は「日本国内のニュース」がメインとなるため、日本人にとっては「報道が少なめ」です。
一方、世界の報道では、これらの戦争に関するニュースは「ニュースの中心」と言っても良い状況です。
これらで世界のニュースを見ていて、時々気になるのが”Kamikaze Attack”という言葉です。
日本語訳では「神風攻撃」であり、「神風特別攻撃隊」の話が海外メディアでは普通に登場します。
世界最大の通信社の一つであるロイター通信でも、よく出てくる言葉です。
つい最近の2023年11月25日、12月15日に”Kamikaze Attack”の言葉が記事に登場しました。
どのような意図で使われているか、というと「自爆攻撃するドローン」です。
自動運転か遠隔操作でドローンに爆弾をセットして、敵軍を攻撃するドローン。
これが世界では、
自爆するから、
“Kamikaze”Droneだ・・・
と”Kamikaze”Droneと言われています。
これに対しては、日本人としては、
・・・・・
少し複雑な気持ちになります。
日本では、特番の番組など以外では語られることが少ない「神風特別攻撃隊」の存在。
国語の問題で、特攻隊や特攻隊員が登場することもあります。
戦争が拡大している現在の時事問題に関する問題として、神風特別攻撃隊に関する問題が出題の可能性があります。
第二次世界大戦末期の神風特別攻撃隊に関することも、簡単で良いので復習すると良いでしょう。
歴史と時事問題の対策になり、上のように国語で出題されることもあるので、大きな効果があるでしょう。
神風特別攻撃隊のことを改めて色々と知ったり、考えることは大事なことです。
神風特別攻撃隊に対しては賛否両論あり、とても難しい点があります。
このことは受験に限らず、青少年・少女にはぜひ知って欲しいことです。