歴史の舞台を実感・「聖地」比叡山延暦寺〜歴史の流れ・ストーリーを楽しむ姿勢・歴史の舞台を実感する体験・僧侶の講和から歴史を学ぶ・質問する大事さ〜|旅から学ぶこと

前回は「下水道の現実を理解する姿勢・下水道施設親子見学ツアー・有明水再生センター〜下水を体験後、下水を浄化するシステムを体験・展示や本で「知る」ことと「実際に見学・体験する」こと・徐々に浄化・浄化された下水を体験・きれいになった下水の臭いを嗅ぐ体験〜」の話でした。

目次

歴史の流れ・ストーリーを楽しむ姿勢

左上から時計回りに木戸孝允、坂本龍馬、西郷隆盛、中岡慎太郎(Wikipedia)

歴史を勉強する時は、「年号や人物をひたすら暗記」するのは、

はあ・・・
つまらない・・・

つまらないだけではなく、効率的ではないので、「ストーリーを理解」するようにしましょう。

例えば、

明治維新は
何年ですか?

とか、

西南戦争が勃発した
のは何年ですか?

あるいは、

1894年に
起きた出来事を答えなさい。

と、「年号と出来事・人物」のみを問う問題ならば「丸暗記」でも対応可能でしょう。

実際にはこのような問題は少なく、選択肢でも記述でも歴史の内容を聞く問題が多いでしょう。

歴史は「個性的な人間が紡ぐストーリー・物語」です。

そのストーリー・物語を楽しみながら、歴史を学ぶと良いでしょう。

また、どこかの歴史の舞台を訪問することも大事な体験・学びです。

なかなか「歴史の舞台」を訪問する機会はありませんが、本を読んで、

ここは、こういう
ところかな・・・

とイメージするのも良い勉強になるでしょう、

歴史の舞台を実感する体験:1200年以上王城と日本を護り続けた聖地

延暦寺(新教育紀行)

日本には、いくつか聖なる地がありますが、その一つである延暦寺を訪問しました。

伝教大師・最澄が788年に建立して以来、1200年以上の歴史を持ちます。

伝教大師・最澄(Wikipedia)

天台宗の本拠地であり、法然・栄西・親鸞・道元・日蓮などの各宗派の開祖たちが学んだ比叡山延暦寺。

訪れた日は、たまたま霧が非常に濃い日でした。

歴史的に見ても、延暦寺は極めて重要な存在であり続けました。

王城の地・京の鬼門に当たる北東にズシリと構え、1200年以上王城・京を護り続けたのが比叡山延暦寺です。

天台宗の総本山であり、空海率いる真言宗とは一線を画すも、その影響力は絶大であり続けました。

弘法大師・空海(Wikipedia)

この霧の濃い光景もまた、「聖なる地」にふさわしいように感じます。

延暦寺へはケーブルカー・バス・自動車などで訪問できますが、今回は自動車で行きました。

延暦寺(新教育紀行)

濃い霧によって、自然の光が乱反射されて、崇高な雰囲気があります。

延暦寺(新教育紀行)

まずは最も有名で広大なエリアである東塔を訪問します。

僧侶の講和から歴史を学ぶ:質問する大事さ

延暦寺:大講堂(新教育紀行)

まずは、東塔エリアの大講堂を訪問しました。

ここでは、延暦寺のお坊さんのお話を伺う機会に恵まれました。

大講堂で一通りお参りすると、お坊さんが、

皆さん・・・
延暦寺の説明をしますから、座ってください・・・

とお話しするので、大勢の観光客の方と共に、周辺に座りました。

そして、お坊さんのお話をお聞きしました。

延暦寺は伝教大師・最澄によって建てられましたが、
大勢の方が関わっています・・・

そして、大講堂内の上部に掲げられた数々の絵を示しながら、

あちらの聖徳太子が・・・
そして、桓武天皇が・・・

聖徳太子や桓武天皇も関わっていた事実をお話いただきました。

延暦寺には伝教大師・最澄が建立した時以来、
ずっと輝き続ける「不滅の法灯」があります・・・

1200年以上ずっと光を放ち続けている「不滅の法灯」があることは聞いていましたが、

ぜひ、根本中堂で
ご覧になってください。

こうして僧侶による講和は終りました。

こういう話が
聞けて良かったね。

良く分からないけど、
お坊さん、一生懸命だったね。

子どもには、この奥深い話は分からないかもしれません。

それでも、「不滅の法灯」の話は大変面白かったです。

戦国大名 織田信長(歴史群像シリーズ 図説・戦国武将118 学研)

ここで、ふと疑問が湧きました。

信長の延暦寺焼き討ちの
時は、「不滅の法灯」はどうなったんだろう?

あの焼き討ちでは、
さすがに「不滅の法灯」も消えたのでは?

でも、「1200年以上続いている」
という話だったし・・・

不思議に思いますが、なかなか「不滅の法灯」の話を尋ねるのは勇気が入ります。

思い切って
聞いてみようかな・・・

と考えて、僧侶の方に

信長の焼き討ちの際は、
「不滅の法灯」はどうなったのですか?

と尋ねました。

すると、

あの時は、「不滅の法灯」は
消えてしまいました・・・

ところが、その約30年前に、山形に立石寺建立の際に、
「不滅の法灯」を分けていたのです・・・

そこで、山形・立石寺から「不滅の法灯」を
再度分けて頂き、「不滅の法灯」は続いたのです。

一度消えてしまった「不滅の法灯」ですが、「分けていた立石寺から再度分けて頂く」ことで「不滅」を保ったのです。

延暦寺の歴史の奥深い側面を見た気がしました。

延暦寺:鐘楼(新教育紀行)

続けて、近くの鐘楼でゴ〜ンと鐘をついて、世界平和を祈願しました。

なかなか「鐘をつく」経験はありませんが、このように自由に「鐘をつける」体験は貴重です。

延暦寺:阿弥陀堂(新教育紀行)

続けて、東塔エリアの阿弥陀堂を参拝しました。

延暦寺:阿弥陀堂・東塔(新教育紀行)

付近には「東塔エリア」の由来の東塔が建っています。

この頃、深い霧が少し晴れて、だいぶ見通しが良くなりました。

延暦寺(新教育紀行)

遠くに琵琶湖と街が見えます。

僧侶の方に質問した際は、とても丁寧に応えて頂きました。

こうした「質問に応えることも仕事」かもしれませんが、僧侶の方は「質問されたことが嬉しい」ようにも感じました。

誰しも「質問されると嬉しい」ものです。

「質問すること」は、「相手の話をよく聞いて、相手に興味を持っていること」を示します。

博物館などでも、周囲に様々な関係者の方がいる場合があります。

これは、
どういうことだろう?

これは、
こういうことかな?

疑問を持ったら、ぜひ質問してみましょう。

疑問は質問してみる姿勢

・「質問すること」は、「相手の話をよく聞いて、相手に興味を持っていること」

・「質問する」は、深い理解につながる

「質問する」ことは、一定の勇気がいる行為であります。

そこで「ちょっとした勇気を出す」と、

これは、
こういうことなんですよ。

と大抵の方は丁寧に答えてくれるでしょう。

そして、「質問して答えてもらった」ことはずっと記憶に残るでしょう。

ぜひ、尻込みせずに「質問する」ようにしましょう。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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