前回は「国語と社会の記述力アップ〜国語記述と社会記述の類似性の認識と総合力up・増えつつある記述への対策・選択肢問題と記述問題の違い〜」の話でした。
読解力とは何か?:様々な「〜する力=〜力」と読解力

今回は、読解力に関して考えてみましょう。
男子小学生国語の成績を上げるには、
もっと読解力を上げなきゃ!



塾の先生から、
読解力が国語の成績の鍵、って言われた。
昔から、「国語の成績を上げることは、読解力を上げることがまず大事」と言われます。
それでは、読解力とは何でしょうか。



読解力とは何って、
それはさ、読解する力でしょ。
文字通り「読解力=読解する力」です。
ここで、一般的に使われる「〜力」を考えてみましょう。
記憶力=記憶する力
想像力=想像する力
行動力=行動する力
思考力=思考する力
突破力=突破する力
「〜する力=〜力」の熟語は多数あり、上の例は一例です。
とにかく、何らかの熟語、単語に「力」を付加すれば「〜する力=〜力」となります。
・圧力=圧する力
物体や気体が、何かを垂直に押す力
比喩的に、人が誰かに何らかのプレッシャーをかける力
・引力=引く力
二つのものが、お互いに引き合う力
万有引力、重力、電気力など。
・魅力
人やものを引きつける力
主に、人に対して使用し、人の心を引き寄せて夢中にさせる力
三文字熟語の「〜力」が「〜する力」という意味であることが多いです。
その一方、二文字熟語の「〜力」は「〜する力」という意味もあり、特有の意味があることが多いです。
物理で重要な「圧力」、「引力」などの言葉があり、「魅力」もまた大事な言葉です。
「魅力」という言葉は不思議な言葉でもあり、「魅力的」という言葉もあります。
魅力的という言葉は、何らかのオーラがある男性に使うこともありますが、多くは女性に使います。
「魅力的女性」などのように使用することがありますが、「魅力的男性」は少ないです。
男性に対しては「魅力的」の代わりに「カリスマ性がある」などと表現することが多いです。
このように「〜力」という言葉は多数あり、改めて考えると面白いです。
「読解力=処理的能力」と「読み解く力=深読みする力」


そして、「読解する力」である「読解力」ですが、「読み解く力」という表現もあります。
日本語の構成を考えると「読解力=読み解く力」となるはずです。
なぜならば、「読解」という言葉と「読み解く」という言葉は、似ているからです。
「似ている」と表現するよりも、「読解」は「読み解く」の名詞化した言葉とも言えます。
このように考えると、国語などにおいて、一般的に「読解力」と呼ばれる力は「読み解く力」と同義であるはずです。
つまり、「読解力」=「読み解く力」となります。
ところが、筆者は、「読解力」=「読み解く力」とは考えません。
一般的には、「読解力」=「読み解く力」であるはずですが、「読解力」は「書いてあることを理解する力」です。
例えば、国語の選択肢の問題では、



国語の問題は、
文章に「書いてあること」が答えです。



文章に「書いてないこと」は
答えになりません。



ですから、国語の選択肢では、
「文章に書いてないこと」を除外します!
このように、国語の選択肢問題では「文章に書いてないこと」を除外することになります。



以下の選択肢から、
「最も相応しい」選択肢を選んでください。
このように、「最も相応しい」選択肢を選ぶのが、本来の「選択肢の問題の解き方」です。
そのため、本来ならば、



文章に「書いてあること」を選ぶから、
「書いてあること」は・・・
「書いてあること」を「選ぶ」ことで、正答にたどり着くのが、本来は「正しい回答姿勢」です。
ところが、



この選択肢とこの選択肢は、
正答に近くして・・・



こっちの選択肢は、少し文章に「書いてないこと」を
織り交ぜて、「正答でない」ようにしよう。
出題者は、「受験生に適切な点差をつける」「受験生を惑わす」ために、様々工夫します。
すると、「正しい選択肢」を選ぶのは、なかなか難しい面があります。
そのため、「正しくない選択肢を除外」が、いわば「鉄則」となります。
この点を考えると、読解力による「正しくない選択肢除外」は、ある意味では「処理的能力」です。


それに対して、「読み解く力」は、「読解力=処理的能力」とは異なると考えます。
「異なる」というよりも、「読み解く力」は「読解力の上の力」と考えます。
選択肢問題などを解く「読解力」は、とにかく「文章に書いていること」です。
問題文に「書いてあるか」「書いてないか」を基準に考えれば良いため、対象の文章を探せば良いです。
それに対して、「読み解く力」は、「文章に書いてあること」に加えて「書いてないこと」を「読み解く」必要があります。
例えば、上の特攻隊員と話す国語の問題では、「特攻隊員と話す立場」になると、「読み解くこと」が出来ると考えます。
このような「読み解く力」は、最難関校で合格するために必要な学力です。
そのため、難関校を目指す方までは、「読解力=処理能力」を適切に学ぶのが大事と考えます。
そして、最難関校を目指す方、特に国語と社会では、「読み解く力」を身につける学びが重要です。



最難関校と難関校の違いって、
偏差値でどこのあたり?
筆者は、画一的指標である偏差値は、あまり好きではありません。
偏差値に関する話を上記リンクでご紹介しています。
現実面として、「偏差値が絶対的立場」である日本の受験界。
受験界では、「偏差値不在では、会話が成立しない」状況となっている、と筆者は考えます。
偏差値は機関によって異なりますが、概ね「偏差値67以上が最難関校」と考えてください。
・「読解」力=文章に「書いてあること」を的確に把握して処理する力
・「読み解く」力=文章に「書いてないこと」を深読みして理解して表現する力
そのため「偏差値66程度まで」を目指す方は、「読解力=処理能力」を的確に身につけましょう。
対して、「偏差値67以上の最難関校」目指す方は、「読み解く力」をきちんと身につけましょう。
次回は、「読み解く力」を具体的に考えてみます。


