前回は「においがする水溶液のイメージ〜大人が飲むビールやワインのにおい・「劇物」指定の塩化水素とアンモニア・危険な塩酸とアンモニア水〜」の話でした。
電気を通さない水溶液のイメージ:ほとんどの水溶液は「電気を通す」
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今回は、電気を通さない水溶液をまとめます。
今回も、罫線がないノートで自由に書いてみましょう。
水溶液は、基本的に「電気を通す」性質があります。

確かに水溶液は「水」だから
電気を通す感じだね・・・



基本的に「電気を通す」なら
「通さない」方を覚えた方が良さそうだね・・・
前回まとめた「においがする水溶液」は「においがする」方を頭に入れると良いです。
水溶液は、においが「する」に対して、電気に関しては、「通さない」方を覚えるのが良いです。
つまり、「する=肯定」と「しない=否定」で、180度視点が変わります。



視点が変わると、
ちょっと混乱しちゃうかも・・・
人によっては「する」と「しない」で間違えやすいようなら、「電気を流す」で覚えても良いです。
この「理解の仕方」は個性によるので、「正しい」か「正しくない」はありません。
今回は、一般的に水溶液は「電気を通す」視点で考えます。


身の回りに、たくさんあるのが「水」の存在です。


「水の惑星」と呼ばれる地球の表面は、約70%が海で、約30%が陸地です。


国立科学博物館「海展」の話を、上記リンクでご紹介しています。
海水は「電気を通す水溶液」です。


地球上に存在する水は、海水が約97.5%を占めます。
そして、私たち人間が日頃、飲み水などの使用するのに適した水は、約0.01%です。



私たちが使う水って、
ほんの少しなんだね・・・


そして、私たちの身体は、約60%が水分から出来ています。
身体内の水分は、ほとんどが「電気を通す」性質を持っています。



電気を「通さない」水溶液の
方が、珍しいんだね・・・
スライムで「電気を通すかどうか」の実験をした話を上記リンクでご紹介しています。
まずは、「一般的に水溶液は電気を通す」ことを理解しましょう。
モヤモヤしているアルコールと砂糖水:電気を運ぶイオン
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水溶液や水分は、「水」によって電気が流れるイメージが強いと思います。
実は、電気が「流れる」のは、水溶液内でイオンと呼ばれるものがあるからです。



イオン、って
聞いたことがないけど・・・
イオンは、中学の化学で学ぶので、中学受験では知らなくて良いです。
水溶液の中に、「電気を運ぶものがある」というイメージを持つと良いでしょう。
そのイオンというものが、プラスとマイナスの電気を持つために、電気が流れます。



マイナスイオンって、
時々聞くけど、それもイオン?
「マイナスイオン」は、英語の印象がありますが、和製英語です。



マイナスイオンは
とても良いです!



エレベーターでも
別途費用頂ければ、マイナスイオンを出せます!
一時期流行した「マイナスイオン」は、「マイナスの電荷」を指します。
そして、「マイナスイオン=マイナス電荷が身体に良い」という主張があります。
マイナスイオンを出す空気清浄機などが発売され、エレベーターなどでも実装されることがあります。
ただし、この主張は科学的根拠が曖昧なので、「マイナスの電荷が身体に良い」は不明なのが実態です。


青い色の海の中は、膨大なイオンがあります。
電気は「ビビッと流れる」のではなく、「電気を運ぶ存在」が必要です。
水溶液の中においては、その「電気を運ぶ存在」がイオンです。



なんとなく分かった
気がするかも・・・
そして、電気を通さない水溶液は、アルコールと砂糖水です。
アルコールと砂糖水は「水溶液内にイオンがない」ため、電気が流れないです。



やっぱり、イオンって
難しいかも・・・
「イオン」が難しい小学生は、「水溶液の中で、分離して電気を運ぶものがある」と理解しましょう。
そして、アルコールと砂糖水は「モヤモヤして分離しないから、電気を運ぶものがない」状態です。



分離しないから、
電気を運ぶものがない・・・



だから、アルコールと
水溶液は電気を流さないんだね!


アルコールは特殊な水溶液なので、なんとなく「一般的な水溶液とは違う」印象があります。
対して、砂糖水は「ジュースのイメージ」なので身近な存在ですが、食塩水とはだいぶ違います。
この「砂糖水と食塩水は、だいぶ違う水溶液」というイメージが大事です。
・アルコール水
・砂糖水
次回は、「蒸発した後、何色の固体が残るか」のまとめです。
次回は上記リンクです。