前回は「「落ちこぼれ」に脱落したアインシュタイン〜トップ卒業と無職・授業に出ることを拒否し自ら学ぶ・深い内容の子ども向けの本〜」の話でした。

「我が道」の先にあった「苦難の道」:大学から放逐されて無職に

物理に詳しくなくても、多くの方が知っている上の式。
この「シンプル過ぎる」式であり、「物理学がひっくり返った」式を編み出したのアインシュタイン。

私が、相対性理論を
構築しました!
20世紀には、多数の優れた物理学者が登場しましたが、



仮に、20世紀の物理学者を
ランク付けするならば・・・



1にアインシュタイン、2にアインシュタイン、
3にアインシュタイン・・・
このような声もあるほど、「圧倒的な存在感」を誇っているのがアインシュタインです。
この「革命的理論」を構築したアインシュタインは、世界トップ校のチューリッヒ工科大学に入学。


このままチューリッヒ工科大学で研究を続けて、「相対性理論を発見した」のが分かりやすいです。



やっぱり、世界最高峰の
大学にいたから・・・



すごい大発見
出来たと思ったけど、違うの?
アインシュタインが普通の性格であり、一定の分別があれば、そのような歴史もあったかも知れません。
ところが、



こんな低レベルな
授業なんか、出席しない!
大学の授業をバカにして出席を拒否したアインシュタイン青年。





まだ物理の初等を学んでいる
だけに過ぎんのに・・・



偉そうに、何を
言っているんだ・・・
当然、大学教授からの評価は「最悪」でした。



グロスマンからノート借りたから、
授業内容は分かる!



卒業試験の成績は
トップだ!
そして、卒業試験で見事トップの成績をとったアインシュタイン。



よしっ!
卒業して、研究に打ち込むぞ!
そのまま、チューリッヒ工科大学に残り「研究に明け暮れる」人生を思い描いていたアインシュタイン。
ところが、



生意気な
お前は我が校に不要だ・・・



どこか他へ
行けば良いのでは?
肝心のチューリッヒ工科大学側から、「お断り」となりました。



えっ?
・・・・・
アインシュタインの「バリバリの科学者へ」の夢は、一瞬で打ち砕かれました。
このアインシュタイン青年の生き方は、見方によっては「無分別」に映るかもしれません。
一方で、弱冠16歳で「ドイツ国籍を捨てて無国籍になる」ことを強行したアインシュタイン。
「初志貫徹して国籍放棄」したアインシュタインの話を、上記リンクでご紹介しています。
若い頃から、「我が道をゆく」アインシュタインの人生は、映画の題材になりうる存在でした。
それほど「ピカイチの存在」だったアインシュタインでしたが、



就職先がなくなって
しまった・・・
「我が道をゆく」と、ほぼ確実に「苦難の道」が待ち受けています。
やっと特許局に就職出来たアインシュタイン


小さな頃から、サイエンス・科学に情熱を燃やし続けたアインシュタイン。
本来ならば、チューリッヒ大学から「諸手を挙げて」研究を続けることが求められる「はず」でした。
ところが、1900年にチューリッヒ工科大学を卒業しても、「大学に残れなかった」のでした。



仕方ないから、
家庭教師とか、中学教師とか・・・



教えることは好きだから、
積極的にやろう・・・
臨時雇やアルバイトで、家庭教師や中学教師などを続けたアインシュタイン青年。
世界最先端の研究をするには、基本的に「世界最先端の組織に所属」していることが必須です。
それは、現代も当時も変わらない状況だったので、



新しい発見をしたいと
思っているけど・・・



無職に近い状況では
厳しいかも・・・
臨時雇やアルバイトでは「無職」ではなくとも「無職に近い」状況でした。
普通ならば、ここで挫けてしまい、「サイエンスの道を諦める」でしょう。
そして、「別の道」を選ぶのが、古今東西のほぼ全ての人が「選ぶ道」でしょう。
ところが、アインシュタイン青年は粘りました。



大学に所属していない
見だけど・・・



何か新たな
発見をしたい・・・
ほぼ全ての国において、医師・弁護士・建築士・会計士などの職は「国家資格」があります。
国家資格がある職業は「勝手に名乗る」ことは、許されません。
一方で、サイエンティストや科学者には「国家資格」は、ありません。
そのため、自身が「サイエンティストかどうか」は、自分で判断すると当時に、周囲の目があります。
この観点から考えれば、



僕は
サイエンティストだ!
こう主張しても、「大学等に所属していなかった」この時期のアインシュタインは、



大学にも所属せずに、
何がサイエンティスト、だ?
このような「サイエンティストとは認められない」視線があったでしょう。
この中、アインシュタインは、へこたれずに一生懸命「独自の研究」に打ち込み続け、



これは、面白い理論に
なったと思う・・・



論文にまとめて
投稿しよう!
自ら論文をまとめて、科学雑誌に投稿して、一定の評価を受けました。



この論文なら、
我が雑誌に掲載しよう・・・
アインシュタインの論文は、科学雑誌に掲載されてものの、



もっと、もっと
大発見したいんだ・・・
サイエンス大好きのアインシュタインには物足りなく、到底「大発見」ではありませんでした。
そして、そもそも年齢的に「自ら生活出来るようになる」ことが前提であり、



困った・・・
ちゃんとした定職につかないと・・・
困り果てたアインシュタインを救ったのは、友人のグロスマンでした。



アルバート、
伝手をたどって、色々探してみたよ・・・
卒業試験の際にノートを貸してくれたのも、グロスマンでした。
グロスマンは、アインシュタインのために再度、奮闘していました。



やっと見つかって、
ベルンの特許局の仕事なら紹介できそうだ・・・



どう?
行ってみないか?
「特許局員」は、純然たる公務員です。



うん、特許局員に
喜んでなるよ!



有難う!
グロスマン!



アルバート、
本当に良かったね!
こうして、無職だった23歳のアインシュタイン青年は、スイスの三等公務員になれました。


「特許」と言えば、エジソンであり、エジソンは生涯で1,000以上の特許を取得しました。



特許を審査する
特許局員だ!
アインシュタインの人生において、グロスマンがいたことは「奇跡に近い」ほど大切なことでした。
アインシュタインは、特許局で新たな人生が始まりました。