前回は「木造建築の秘密が沢山ある「上の方〜建物にかかる様々な力とモーメント・自然光が柔らかく優しく室内を包み込む障子・畳のラインと遠近感〜」の話でした。
小学校を卒業していない「発明大王」エジソン:江戸時代の日米の教育環境

江戸時代に、百花繚乱の如く日本にあった、様々な藩校。
現在のように、小学校・中学校・高校・・・のような学校制度はありませんでした。
国家の適切な存続のためには、健全な国家運営が根幹ですが、人を育てる教育は極めて重要です。
国家の根幹をなす国民は、誰しも最初は生まれたら赤ん坊です。
いわば、誰しも最初は「赤ちゃん」であり、赤ちゃんを親が一生懸命育てて、教育します。
その上で、「親が教育」するのも良いですが、やはり「集団の中で教育」の方が望ましいです。

発明家というよりも、「発明大王」と呼んでも良いトーマス・エジソンは、学校に通いませんでした。
エジソン(小学生)なぜ、「1+1=2」
なの?
この「エジソンの小学校退学」には、諸説ありますが、何でも好奇心があり過ぎたエジソン少年。



うるさいな!
「1+1=2」は決まっているのだ!
「なぜ?」に興味を持ち過ぎたエジソン少年と、小学校教員が不和になった説が有力です。



もういいです!
エジソンは私が育てます!
ここで、エジソンの母は「自らエジソンを育て、教育する道」を選びました。
いわば、「小学校を卒業していない」のが、エジソンでした。
エジソンの話は極端な例ですが、エジソンが生まれたのは1847年です。


この頃は米国の勃興期であり、ペリー提督が浦賀にやってくる1853年の6年前でした。
当時は、まだ大国ではないものの、「欧米の香り」を強く持っていた米国。
そして、日本より遥か昔から大学が整備され、「教育と学問の骨格」がはっきりしていた欧米。
その米国でも、日本の江戸時代後期頃は、学校制度や教育制度は発達段階でした。
「日本建築の王道」文武学校:木材自給率と木造建築の未来


そして、幕末にようやく開設となった松代藩の藩校・文武学校。
当時の藩校の建築が残っているのは稀であり、文武学校では当時の教育環境・空間が感じられます。


文武学校の校舎は、典型的な日本建築であり、いわば「日本建築の王道」です。
日本建築の最大の特徴は、木造建築であることです。
そして、現代では、木造建築は大きく二つのタイプに分かれます。
・柱と梁を主体とした軸組建築:日本の伝統建築
・ベニヤによる壁を主体としたツー・バイ・フォー建築:米国などで発祥した簡易木造建築
日本において、「木造建築」と言うと、一般的には上の「柱と梁を主体とした軸組建築」を指します。
その一方で、現代の日本の住宅を大量に建築・供給しているハウスメーカーの木造は異なります。
ハウスメーカーにもよりますが、ほとんどの場合で、「木造建築=ツー・バイ・フォー」です。
その理由は、ハウスメーカーの方針によって異なります。
最大の理由は、「軸組建築よりツー・バイ・フォーの方が施工が容易で、コストが安価」です。
「ツー・バイ・フォーの方が耐震性が高い」という主張もありますが、これは諸説あります。
それに対して、いわゆる工務店や建設会社が建築する木造建築は、軸組建築が多い傾向がありまsす。


1960年頃は、自給率80%程度だった木材自給率は、急速に低下しました。
そして、平成初期の1998年頃に、木材自給率は最低となり、25%程度となりました。
その後、徐々に自給率は復活し、現在では約43%となっています。
中学受験で、日本の木材の供給に関する問題が出題されることがあります。
日本において、林業は国家の根幹の一つである事実が、その理由と考えます。
世界と比較して「山国」と表現しても良い日本。


欧州や米国などの大陸国家と比較して、日本の河川の傾斜は、かなり急である特徴があります。
河川の傾斜や流域面積に関する話を、上記リンクでご紹介しています。


これらの統計や事実も重要ですが、「国産材とは何か?何に使われているか?」が大事です。
おそらく、木材自給率=約100%だったであろう江戸時代は、全国で国産材が使用されました。
文武学校は、ある程度は改修され、現代の木材が使用されていると思われます。
おそらく、ほとんど、好ましくは全てが国産材で建築されているであろう文武学校。
ここでは、日本の国産材の空間が感じられます。
長野県を訪問する際には、ぜひ訪れてみて下さい。


