前回は「室町末期の「悪党」の「悪」の字の意味は?〜皇居の巨大な楠木正成像・立ち位置で変化する「悪党」・「正統派」徳川幕府と「反体制」薩長〜」の話でした。
戦前と戦後で憲法が全く異なる国・日本:明治に形成された骨格

現代に続く、日本という国家の基礎が生まれたのが明治維新でした。
昨年2025年は、終戦(敗戦)からちょうど80年の節目の年となりました。
そのため、中学受験〜大学受験において、戦前と戦後に関する話が例年より増えそうです。

戦前と戦後の日本は、国家名称が「大日本帝国」から「日本国」に変わりました。
そして、最も大きな違いは「国家の根幹である憲法が全く違う」ことでした。
| 大日本帝国憲法 | 日本国憲法 | |
| 公布 | 1889年(戦前・明治時代) | 1946年(戦後・昭和時代) |
| 主権 | 天皇 | 国民 |
| 天皇 | 神聖不可侵の元首 | 日本国民統合の象徴 |
| 戦争 | 天皇が陸海軍を率いる | 戦争を放棄 |
| 軍隊 | 国民に兵役義務 | 交戦権否定 |
大日本帝国と日本国憲法の違いの、大きなポイントが上の項目です。
大日本帝国と日本国憲法の違いに関する話を、上記リンクでご紹介しています。
時々ニュースで、「憲法9条に関する話題」が出てくることがあります。
憲法9条に関する話は、入試問題で出題しやすいので、復習しておきましょう。
憲法9条も大事なことですが、大日本帝国と日本国憲法の最大の違いは「天皇」に関する既定です。
昭和天皇(戦前)朕は陸海軍を
率いる大元帥・・・
戦前までは、「陸海軍を統帥する大元帥」でもあった天皇は、



朕は日本国の
象徴である・・・
「日本国の象徴」となりました。
ほぼ「米国によって作成され、押し付けられた」形の現在の日本国憲法。
憲法が全く異なるため、戦前と戦後は「異なる国家」と表現しても良いのが我が国・日本です。
その一方で、現在の我が国・日本の基礎は、確かに明治維新によって形成されました。
日本の歴史において、明治維新と類似する出来事の名称を挙げ、類似点を簡潔に説明して下さい。
今回は、上記の問題を考えてみましょう。
明治維新と類似する出来事とは何か?:出来事の類似点と転換期


明治維新に「類似する出来事」とは、「建武の新政」です。
教科書では「建武の新政」という表現が多いですが、「建武の中興」でも良いです。
歴史学者や歴史が好きな大人の間では、「建武中興」と表現することもあります。
「の」を除外すると、途端に「大人びた表現」となります。



この楠木正成は、
「建武中興」のために尽くしたのだ!



最初は、足利尊氏は
一緒に「建武中興」に尽くしていたが・・・



尊氏は、「建武中興」不満を持った武士たちに
担がれて、反旗を翻しおった!
現在の皇居の一角に、巨大な楠木正成の騎馬像があります。


凄まじく猛々しいイメージの騎馬像であり、多数ある騎馬像の中でも「圧倒的存在」です。
A.建武の新政。(1点)
B.建武の新政であり、両者とも天皇中心の政治であること。(2点)
C.建武の新政であり、両者とも武士から天皇を戴いた親政へ変化させたこと。(3点)
模範解答例:建武の新政であり、両者とも武士の政治から天皇を戴いた親政である朝廷の政治へと転換させた革命的出来事であること。
Aは、名称のみ答えているので1点。
Bは、類似点として明確であり、中学受験なら満点でも良いでしょう。
「天皇中心の政治」の説明があれば、なお良いでしょう。
Cは、ほぼ明確に説明しており、中学受験から高校受験では満点です。
模範解答例は、大学受験生・高校生以上を対象としています。
「天皇親政」であり「朝廷の政治」となったのが、建武の新政と明治維新の特徴です。
そして、問題では「政治体制の変化」を尋ねていますが、「革命的出来事」という記載が良いです。
中学受験生〜大学受験生は、必ずしも模範解答例を目指すのではなく、参考とするのが良いです。
今回は、歴史の教科書において、大々的に扱われる「明治維新」と類似する出来事の話でした。
そして、時期が短いこともあり、比較的簡単に扱われることが多い「建武の新政」の本質を考えました。
いずれも、「現代の日本に繋がる出来事」と考えても良いでしょう。


