前回は「「とにかく少しでも書く」記述の学び〜「少しの記述」評価する採点者・きちんと答える姿勢への採点者の姿勢・キエフ公国は「キエフの公国」〜」の話でした。
「知らない」と解けない歴史の問題:「推測して解ける」問題と知識

前回は、筆者が武蔵中学三年生だった時に、実経験の話をご紹介しました。
世界史のM先生の「すべて記述」の試験において、同級生のK君は、
武蔵同級生Kくんう〜ん、
もう分からないな・・・
入試問題・中高の定期試験において、歴史の問題は、「考えれば解ける、推測可能」である問題があります。
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上の問題は、実際に開成中学で出題された問題で、



資料中の「私」とは
誰ですか?
「私は誰?」を問う問題がありました。
この答えは「明治天皇」であり、「知らなければ分からない」知識の問題のカテゴリーかもしれません。
その一方で、筆者は「知らなくても、考えれば明治天皇と分かる」と考えます。
どのように「明治天皇と推測するか」に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
このような問題以外にも、与えられた資料から考える・推測する問題が歴史ではあります。
その一方で、歴史の問題は「知らなければ、どう考えても分からない」問題があります。
入試ならば、結果によって「人生が変わる」ので、最後の最後の時間まで必死に頑張りますが、



もう分からないから、
いいや・・・
中高の定期試験では、「分からないから、もういいや」と諦めて、ボーッとする人もいます。
ここで、K君は、



分からないけど、
「キエフ公国」を選んで、考えてみようか・・・
日頃から、レポートを多数提出する授業で「考える学び」をずっとしていた武蔵中高生。
ちょうど、中学三年生の頃は、最もレポートが多い時期でした。
そこで、おそらく「考えて解こう」と考えたK君でしたが、世界史は日本史よりも知識が重要です。



はぁ〜・・・
やっぱり、分からないものは分からないな・・・
確かに、「キエフ公国」に対する基礎知識がないと「キエフ公国とは何?」には答えようがありません。
「白紙は避ける」記述の方針:入試と定期試験への採点者のスタンス


キエフ公国は、すでに「なくなってしまった国家」であるため、分かりにくいです。
これが現代の国家であれば、どの国家であっても「なんとなくイメージ」があります。
例えば、現代の国家に対して、



米国、中国、英国、フランス、
ドイツから一つ選んで、説明して下さい。
このように、「米国などから一つ選んで説明」ならば、深い知識がなくても、



米国は、日本との歴史が
色々あるね・・・
現代の国家ならば、歴史ではなく地理的な説明も色々と可能です。
ところが、「すでにない」国家に対しては、「基礎知識がない」ことが多いです。



分からないから、
「キエフの公国」でいいかな・・・



白紙よりも
良いだろうけど・・・
ここで、とりあえず「書かないよりマシ」ということで「キエフの公国」と書いたK君。
おそらく、本人は書きながら、



まあ、どうせ
✖️だろうけど・・・
このように考えていたものの、試験では「やることがないので暇」である場合、何かしたいです。



よしっ!
「キエフの公国」と書こう!
このように「キエフ公国=キエフの公国」と、書いたK君の答案に対して、



確かに「キエフの公国」
ではある。



もう少し答えて欲しいが、
正しい答えには、点を与えよう!



よしっ!
1点だな!
そして、この「キエフ公国=キエフの公国」に1点が与えられました。
試験の配点は覚えていませんが、100点満点で、大問と小問があったので、10点満点ほどと思います。
「10点満点の1点」と考えると、「たかが1点」であり、大したことがないように思えるかもしれません。
これは定期試験の話なので、入試では異なる面があるかもしれません。



今回の中間試験は
イマイチだったけど・・・



期末試験で
挽回だ!
定期試験ならば「挽回可能」ですが、「挽回不可能」である入試。



ここで頑張らないと、
憧れのJ中学に入れないかも・・・
「受ける側」の視点では、定期試験と入試では全然違います。
その一方で、採点者にとっては、定期試験も入試も「同じ試験」と考えるでしょう。
そのため、「定期試験と入試で採点の方針を根本的に変更する」とは思えません。



入試も定期試験と
同様のスタンスで採点しよう・・・
おそらく、教員側の視点から見れば「自分の専門の試験を作り、採点し続ける」立場です。
この時、「入試と定期試験で採点スタンスは同様」と考えます。
そのため、世界史であるため、日本史限定の中学入試ではM先生の出番は少なかったかもしれませんが、



入試でも、「正しい何か」には
きちんと点を与える!
入試でも「正しい何か」には点が与えられたと考えます。
いずれにしても、「知らないと解けない」ことが多い歴史の記述。
少しでも点数を獲得するためには、分かることを表現することが大事です。
「キエフ公国=キエフの公国」は、少し極端な例ですが、「何も書かない」ではなく「何か書く」ようにしましょう。



よしっ!
分かることを書こう!



こんな感じで、
ここまでなら書ける!



これは想定してない
回答だけど・・・



なかなか
良いかもしれない・・・
その記述への「熱い姿勢」こそ、記述問題を出題する出題者・採点者は待っているのです。


