前回は「ウナギの養殖で有名な四万十川〜漁業産出額7位の高知県・かつて物資の流通に大きな役割果たした河川・土佐を潤した四万十川〜」の話でした。
「四国を囲む円」と同等の長さの四万十川:水面に映る土佐の山々

ウナギの養殖や捕獲でも有名な四万十川。
大きな川を川下りするのは、とても気持ち良いです。

四万十川の水質は、とても良く、澄み渡るように美しい水です。

そして、「山の国」でもある土佐・高知県を流れる四万十川には、様々な山が川面に映ります。

川の長さで、国内11位・四国首位の四万十川の長さは約196kmです。

四国が「概ね200kmの円に入る」ので、四万十川の長さは「四国を囲む円の直径」とほぼ同等です。
北海道の長い川に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
四万十川は、「日本最後の清流」と呼ばれることもあるほど、綺麗な水で有名です。
岐阜県・愛知県の長良川、静岡県の柿田川とともに「日本三大清流」と呼ばれています。
長良川は全長約166kn、柿田川は全長約1.2kmです。
200km近い長さを誇り、清流でもある四万十川は、日本国と日本国民の貴重な財産です。
多数の「沈下橋」がある四万十川:「手すりがない」沈下橋たち

四万十川を下っていると、遠くに橋が見えてきました。

橋の上を赤い自動車が走っていました。
「自動車が走る橋」は、通常ガードレールがありますが、ガードレールがない細い橋のようです。
四万十川川下りの説明四万十川には
いくつかの橋がかかっています。



その橋の中には、
ご覧の通り、手すりがない橋があります。
四万十川には、手すりのない「不思議な橋」が、いくつかあるようです。
「手すりがない」ということは、川に落ちやすいので、とても危険に感じます。
実は「手すりがない」ことには理由があります。



手すりがない橋は
「沈下橋」」と呼ばれます。



沈下橋は、四万十川が
増水する際に、「沈下する」橋です。
巨大な川である四万十川は、台風や大雨の際には、著しい増水になることがあるようです。
この「増水」の理由は、四万十川に大きなダムが作られていないことに起因します。
そして、「ダムがないこと」は四万十川が清流を保っている最大の理由です。
「水没・沈下しても良い」橋なので、手すりがつけられていないようです。
おそらく、手すり等があると「水没・沈下の際に水圧を受けて橋が壊れやすいこと」が理由と思われます。
筆者は、この「沈下橋」に大きな興味を持ちました。


川下りでは、いくつかの沈下橋を通りました。
上の写真でも、自動車が通っていますが、運転するには「慣れ」が必要です。
観光客など「沈下橋が初めて」の方には、ちょっと通るのが怖いのが沈下橋です。
運転がまあまあ得意な筆者ですが、ちょっと怖いので、自動車でこの橋は渡りたくないです。



昨年の増水の際には、
沈下橋は、全て沈みました。
これらの沈下橋が沈下・沈没するということは、かなりの増水です。
それだけ「自然の変化が著しい」地域であり、「大自然の力を感じられる」のが四万十川付近です。
四国訪問の際には、ぜひ四万十川を訪れてみてください。


