前回は「一つの得意分野をしっかり固める理科の学習〜「暗記する質」を重視・学ぶ範囲が広すぎる理科の学習範囲・「応用問題の壁」が高い理科〜」の話でした。
電気や性質の一覧表とパターン分け:解けない応用問題

小学校中学年くらいから、学校の授業の理科では、様々な実験が行われます。
上の豆電球の小さなキットなどが配布されて、電気が光るのを実際に身近に体験すると、

あっ、電気が
ピカっと光った!



こうして光ると、
とっても面白い!
理科への興味や個性にもよりますが、多くの人は「実験は楽しい」と感じるでしょう。
今では、ほとんどの照明はLEDとなり、豆電球の光は「実験の世界」であり、現実世界とは別ですが、



電流が流れて光る、
ということが分かるね!


この「分かった」気持ちになると、誰しも楽しくなりますが、「直列と並列」などが登場すると、



電池が直列の時は〜で、
並列の時は〜で・・・
「直列と並列」の違いを理解する必要が出てきて、難しく感じる人も多いです。





電池が並列の時は、
電圧が変わらないのは、分かった気がする・・・



でも、今度は豆電球も
直列と並列があって・・・



何だか、よく分からなく
なってしまうことがある・・・
豆電球(抵抗)と電池の双方が、「直列と並列」があり、



この「直列と並列」は、
参考書の表を覚えると良いよ!
それらが一覧表などに、まとめられているのを見受けることがあります。


理科の性質なども、表にまとめられていると「分かりやすい」印象があります。
そして、「表を丸暗記する」と、ある程度は問題が解けるようになることもあります。



直列と並列のパターンを
分ければ、解けるよ!
ここで、筆者は、電気や「てこ・かっ車」などは「パターン分け・丸暗記は避ける」勉強をお勧めします。



でもさ、パターンに分けたほうが
楽だし、簡単に解けるよ!
「パターン分け・丸暗記」は、基礎的問題は解けますが、応用問題は解けない傾向があります。



確かに、この間の
模試で電気の応用問題が出たけど・・・



直列と並列のパターンで
考えようとしたら、上手くできなかった・・・
特に難関校〜最難関校を目指す人は、「パターン分け」ではなく「しっかり理解」を目指しましょう。
実験をしている気持ちで学ぶ理科:「立体でリアル」で楽しい実験


例えば、電気・電流の問題は、「苦手に感じる」人が多い分野です。



電池が直列と並列と、
電球が直列と並列の場合は覚えたよ!



でも、回路が複雑になると、
ちょっと難しい・・・
「直列と並列」の意味は難しくないですが、電池と電球(抵抗)がそれぞれ「直列と並列」があります。
電池と電球の「直列と並列」が、同じか類似した性質であれば良いですが、そうではないのが難しいです。



時々、電池と電球の
直列と並列を勘違いしちゃうことがあって・・・
ここで、「パターン分け・丸暗記」で学ぶと「勘違いしてしまう」ことがあります。
ここで、電池や「てこ・かっ車」などを勉強するときは、「実験しているような」気分が良いでしょう。



勉強している時と、
実験している時は違うけど・・・
「立体でリアル」で楽しい実験と比較して、目の前の「平面でリアルではない」紙の上の勉強。


例えば、上皿てんびんに分銅を乗せるのは、実際に体験するとなかなか楽しいです。



勉強するときに、
実験している気持ちにはなれないけど・・・
ここで、ぜひ「実験しているような気持ち」になってみて、問題を解いてみましょう。



電気の問題を
電気の実験をしている気持ち、かな・・・


電気・電流の問題は、電流・電圧・抵抗の三つが登場するのが難しく感じられる大きな理由です。



そう・・・
電流か電圧か抵抗のうち、二つなら良いけど・・・



三つもあるから、
分からなくなってしまうことがある・・・
電気・電流の問題は、電流に注目してしまいがちですが、最も大事なのは電圧です。
そして、電池が「電圧」という力で「電流を持ち上げる」イメージが良いでしょう。
そして、上の図のように、電池が電流を持ち上げる高さを矢印で表現すると分かりやすいです。
・矢印の長さ:電流を持ち上げる高さ(起電力)



僕が電流を上に
持ち上げるよ!



電池さん、
持ち上げてくれて有難う!
電池に「電圧」という力で持ち上げてもらった電流は、回路を流れることが出来ます。
電流と電池に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
電圧は、「起電力」と呼ぶこともあります。



起電力という
言葉は初めて聞いたけど・・・
「起電力」という言葉は、中学生以降で良いですが、「電力を起こす」という意味を表しています。
このように、電池は電圧によって「電力や電流を起こす」存在である点が大きなポイントです。
・実験をしている気持ちになって学ぶ
・電圧や力などの意味を考えながら学ぶ
そして、これらの電圧・電流・抵抗を実験をしている視点で考えると、楽しく学べます。
電気や「てこ・かっ車」の問題は、上のように矢印を描くことを勧めます
そして、「電圧や力がかかる」ことをイメージしましょう。
・電流は、「電池の個数分の高さ=電圧」持ち上げられる
・電池の「持ち」は変わらない(流れる電流が同じ)
・電流は、「電池1個分の高さ=電圧」持ち上げられる
・電池の「持ち」は、並列電池の個数分長くなる(流れる電流が減少する)
すると、上のような電池の「直列・並列つなぎ」の意味が分かるようになると思います。



確かに矢印を
描くと、電圧の意味が分かるかも・・・
このように描くことは、時間が掛かることがありますが、一つ分かれば全て解けるメリットがあります。
暗記しなければならないことも多い理科は、化学や生物などはある程度暗記が必要です。
そして、「理解する」分野は、ぜひしっかりと理解して得点力をアップしましょう。