前回は「子どもの合格可能性を上げる親の姿勢〜自分が「好き」なら第一志望校は貫く姿勢・合格判定と実際の受験の合否・「紙一重の違い」と学力〜」の話でした。
子どもを上手に鼓舞する親の姿勢
中学受験生〜大学受験生たちは、夏休みから秋にかけて、様々な模試を受ける方が多いでしょう。
一生懸命頑張ったのに、
第一志望校がC判定だった・・・
算数をすごく勉強したのに、
全然成績が上がらない・・・
「勉強したら学力は上がっているはず」ですが、「なかなか試験の点数や成績に反映されない」こともあります。
この中、自身が中学受験〜大学受験を経験している親の中には、
こんな問題も出来なくて
何やってんだ!
と「つい怒ってしまう」親もいらっしゃるかも知れません。
怒られて、
よっしゃ!
次は頑張ってやる!
と、奮起する子どもも中にはいるかもしれません。
一方で、こういうアグレッシブで積極的過ぎる子どもは「極めて少数派」でしょう。
大抵の子どもは、
そんなに怒らなくても、
一生懸命やっているのに・・・
下を向いて、黙って静かにしているでしょう。
・・・・・
受験生や子どもに怒ったところで、鼓舞するどころかマイナスになりかねません。
「怒る」の逆だと「元気づける」かもしれませんが、
まだまだ大丈夫だから、
もっと頑張れ!
と「頑張れ!」と受験生や子どもに言って「元気づける」ことに対しては、実は、
僕、頑張って
いるんだけどな・・・
と、多くの受験生・子どもが思うでしょう。
「明らかに手を抜いている」受験生・子ども達もいるかもしれません。
一方で、大抵の受験生・子ども達は「既に頑張っている」のです。
「既に頑張っている」子どもに関して、自信を持ってもらう話を上記リンクでご紹介しています。
模試やテストで繰り返し、自分の成績・偏差値・順位が出される受験生達。
一生懸命勉強しても、
成績が上がらない・・・
本人達の性格や個性にもよりますが、怒られようが、励まされようが、
どうしたら、
成績が上がるのだろう・・・
成績が「上がらない・伸びない」が解決されない限り、本人達は不安かもしれません。
この時、親、特に自分が中学受験〜大学受験を経験した親の持つべき姿勢。
それは、
算数の図形問題は
出来るようになってきたじゃないか!
「良い面を褒める」ことが良いでしょう。
「父親失格」の山本五十六の父・貞吉:避けるべき「具体的なマイナスのこと」
上の写真は、後に海軍次官や連合艦隊司令長官を務めた山本五十六が20歳ころの写真です。
若い頃から聡明で、しっかり者だった山本。
山本は元は高野家出身ですが、後に地元の名家・山本家を継ぎました。
ここでは「山本」で通します。
この「五十六」という少し不思議な名前は、
私が五十六歳の時に生まれたから、
「五十六」で良いだろう・・・
父親であった貞吉が五十六歳の時に、六男として生誕した山本五十六。
一生懸命頑張って
勉強するぞ!
その名付け方において、ちょっと「投げやり感」が感じられます。
父親が既に「ある程度の年齢」だった五十六には、はるかに歳上の兄がいました。
そのため、「兄の子どもが年上」という、ちょっと歪な家庭状況に生まれたのが五十六でした。
・・・・・
そして、「お兄さんの子ども」であった力(ちから)は、貞吉にかなり目をかけられていました。
我が孫の力(ちから)は
大した男だ!
あれ(力)は将来
大人物になるな!
自分がいるのに、既に孫に目が行っていた父親に対して、
僕だって頑張って
いるんだけど・・・
おそらく、五十六少年は「屈折した思い」を抱いていたでしょう。
僕は僕なりに一生懸命
学ぶんだ!
ここで、五十六少年は奮起して大いに学び、小学校からずっとトップ層を走り続けました。
ところが、ここで山本家に悲劇が訪れました。
貞吉が大事にしていた力(ちから)が、病気で亡くなってしまったのです。
孫の力(ちから)が
死んでしまった・・・
くっ・・・
大いに期待していたのに・・・
この頃は、まだまだ「子どもが病死してしまう」のは比較的よくあることでした。
・・・・・
ここで、貞吉は五十六少年に「超禁句」を言ってしまいます。
お前(五十六)が、力の代わりに
死ねばよかった・・・
!!!!!!!
この言葉に、甚大な衝撃を受けた五十六少年。
どう考えても、貞吉は「父親失格」でしょう。
この後、五十六少年は、
勉強だけでなく、
身体を鍛えるんだ!
自分が病気にならないように、武芸にも力を大いに入れて成長しました。
そして、後に「日本海軍の顔」となった山本五十六は、非常に部下を大事にしました。
一人一人の将兵が
我らの宝なのだ!
この山本の「部下を極めて大事にする」姿勢。
それは、少年の頃に自身が受けた「巨大な衝撃」も影響しているでしょう。
世の中には、「言ってはならないこと」があります。
受験生の親は、いかに「歯がゆい思い」をしても、
こんなことでは、
志望校のA中学に落ちるぞ!
など「具体的なマイナスのこと」は言及を避けるべきでしょう。
合格へ向けて、
もっと〜をやろう!
など、具体的対策を話すのが良いでしょう。
志望校のA中学合格へ
向けて、もう少し社会を頑張ってみよう!
「合格向けて」など良いイメージならば、「学校名等の具体名」は良いでしょう。
・「頑張って」ではなく「出来ている科目・分野」を誉める
・良いイメージで志望校等の具体名を挙げて、子どもが自信を持てる姿勢
次回は上記リンクです。