前回は「武蔵中「切りつけ事件」の2026年中学受験への影響〜超直前期の大事件・「志望校変更」の可能性と受験層の変化・「武蔵上位層」の動向〜」の話でした。
しっかり管理すべき中学生の授業:幼い中学生たちと「授業中」の管理

2025年11月28日の昼、武蔵中学校・高校内で発生した「カッターナイフ切りつけ」事件。
中学一年生による「犯行」であり、カッターナイフは「ミニ・カッター」であることが公表されました。
・事件があったのは英語の個別テスト中、2人は待機のため控え場所になっている教室にいた。
・他にも30人以上の生徒がいたが、教員はいなかった。
・2人は「何らかの理由」で口論になり、一方がカッターナイフを取り出した。
・傷は首の左側の1カ所で、15cmほど切られた。
・傷は軽傷であり、全治1週間程度。
・カッターは刃渡り1cm程度のミニ・カッター。
・事件発生時は、4時間目の授業中で教師は不在。
・英語の1対1のスピーキング・テストの最中で、大勢の生徒が同じ教室にいた。
直後に、かなり大きく報道されたものの、その後パッタリと報道は消えました。
そして、武蔵中学校・高校は、本件に関して沈黙を保っています。
事件から2週間程経過した2025年12月14日10時現在、武蔵中学校・高校から新たな発表はありません。
そして、「事件の真相」は不明のままです。
切りつけ事件の「真相不明」に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
ここで「最大の謎」は、休み時間や放課後ではなく、授業中であったことです。
中学生・高校生が「原則自由にして良い」休み時間や放課後は、学校・教員は原則関与しない時間です。
学校の教育理念や校風によって、生徒や学生への「管理の仕方」は様々です。
様々な「管理の仕方」の中でも、中学生の授業中は「しっかり管理すべき」時間と考えます。
教員A君たち、しっかり
勉強するんだぞ!
教員は、中学生の授業中は「しっかり学ばせる」のが最大の業務です。
今回は中学一年生による事件でしたが、筆者の経験上、中学生は「とても幼い」です。
中学一年生は「小学七年生」のような存在であり、学校と家庭でしっかりした教育が重要です。
武蔵中学校・高校には、少なくとも「事件の状況」をきちんと説明して欲しかったです。
その上で、「授業中はしっかり生徒を指導し、守ります。」と発表すれば良かったと思います。
たった、これだけの発表で良かったと考えます。
こういう事件に対しては「沈黙は金」とはなりません。
すでに「時遅し」であり、武蔵高校卒業生の一人として、筆者は極めて残念に思います。
「切りつけ」と2026年中学受験志望者動向:「超管理」された陸海軍将校達


そして、2026年中学受験の超直前期に発生した、この事件の受験への影響です。
以下は、筆者の独自の意見です。
塾関係者ではない筆者は、中学受験生に関する特殊なデータ等は一切保有していません。
以下の筆者が推測する「2026年中学受験への影響」は、日本人の歴史・民族性から考えた推測です。
武蔵中学受験層への影響は、前回お話ししました。
11月〜12月に「志望校を変更する」ことは極めて重大な決断であり、あまり起きないように思います。
その一方で、「一生を左右する」受験志望校の選択は、最後の最後まで慎重に行う必要があります。
「答えのみ」「記述少し」「記述が多い」など、試験のスタイルによって対策は大きく異なります。
11月以降になると、「受験生本人の学力」は、ある程度定まってくる傾向があります。
第一志望校が「記述が多い」スタイルでも、様々なスタイルに応じる必要があります。
複数の学校を受験する以上、様々な出題スタイルの学校を受験する可能性が高い中学受験生。
そして、学校によって「出題傾向」がありますが、「変化する可能性」も多少あります。
そのため、「試験傾向や出題スタイル」に対する対策と準備は、多少の許容範囲があります。
この視点から考えると、今回の事件は「志望校最終決定に相応の影響がある」と考えます。



やはり、中学生は
もっとしっかり管理して欲しい。



自由も良いことだけど、
まだまだ子どもだから・・・
まず、今回の事件によって、「ある程度子どもを管理してくれる」学校への視線が強まりそうです。
この「子どもの管理」に関しては、賛否両論ありますが、「きちんと育てる」には管理は一定以上必要です。
「自由奔放に育てる」ことも大事ですが、「管理」による子どもの成長も重要です。


上の写真は、上段が山本五十六 連合艦隊司令長官、東條英機 首相兼陸相(兼参謀総長)の青年時代の写真です。
下段は、三和義勇 第一航空艦隊参謀長(再編成後)、友永丈一 飛龍飛行隊長の青年時代の写真です。
戦前、スパルタ教育であった陸海軍将校養成所・陸軍士官学校と海軍兵学校。
現在の教育では考えられないほどの、ウルトラ超スパルタであり「全て管理」の教育でした。
「鉄拳」などは現代の視点から論外としても、教員(教官)や先輩からずっと管理されました。
そして、その「ウルトラ超スパルタ管理教育」の結果の一例が、上の山本・東條・三和・友永でした。



海兵の教育は、いわば
「弾圧注入教育」でした・・・



陸士の教育は、
とても厳しかった・・・
その結果は賛否両論ありますが、上の写真を見ると、皆良い表情をした好青年たちでした。
2026年中学受験の志望者動向は、最後の最後で「子どもを適切に管理する良さ」が浮き彫りになりそうです。
その結果、「子どもの適切な管理」を徹底している学校に、熱い視線が集まり、志願者が増えそうです。


