前回は「「事変」と「戦争」の違い〜宣戦布告の有無と日本語の解釈・対米英戦の大日本帝国の詔勅=宣戦布告文・天皇から国民への宣言〜」の話でした。
公文書から歴史を理解:公文書と私文書

今回は、国立公文書館に関する話です。
公文書とは、国や地方自治体などが職務上作成する「公式の文書」です。
公文書に対して私文書があり、私文書は「個人や法人(企業)などが作成する「一般的な文書」です。
日常生活では、公文書と関わる経験は少ないかもしれません。

公文書って、
難しい気がするけど・・・
日常生活は、基本的に私文書ばかりですが、現代の世界は公文書によって出来ています。


公文書の最たるものは、憲法であり、すべての法令は基本的に公文書となります。
日本国憲法に関する話を、上記リンクでご紹介しています。



公文書って、
とても重要だね。
法律や法令を意識することはあっても、日常生活では憲法を意識することは少ないです。
特に明治維新以降は、頻繁に法令など公文書が発せられ、国家の根幹となっています。
徳川時代から明治時代の大きな変化に関する話を、上記リンクでご紹介しています。
この公文書を大切に保存し、一部が一般公開されているのが国立公文書館です。
国立公文書館「終戦」展:終戦前後の日本の状況を資料から理解


2025年9月5日現在、国立公文書館東京本館では「”終戦”展」が開催されています。
終戦(敗戦)に関する、詔書(天皇陛下が発する文書)などが、大変貴重な資料が公開されています。
戦前まで、「日本の国家のトップ」であった昭和天皇。
昭和天皇は、連合国に降伏するにあたり、公式の声明を出す必要がありました。
連日、日本中がB29の爆撃を受け、1945年8月6日に広島に原爆が投下。
続いて、同年同月9日には、長崎に原爆が投下されました。


そして、同年同月15日に、正式に降伏することになった大日本帝国。


展覧会では、様々な「小学生〜中学生(高校生)」向けの「学習シート」が」用意されています。


今回の展示でも、終戦前後に関する様々な問が用意されています。


前半は、比較的基本的な問が多いですが、後半は、少しハイレベルです。


「展示を見て答える」ことが前提の問ですが、歴史と公民のとても良い勉強になります。
国立公文書館東京本館は皇居の一角にあり、入場は無料(大人も)です。
「”終戦”展」は、2025年9月15日まで開催されます。



「学びシート」で
分からない問があったから・・・



行ってみて、
色々知りたいな・・・
終戦(敗戦)前後の日本の状況を知る様々な資料が、他にも展示されています。
固いイメージの国立公文書館は、「大人向け」に感じるかもしれません。
この展示は、小学生〜中学生にぜひ見て欲しいです。
中学受験においても、様々な資料を元に出題があるので、中学受験生にもお勧めです。
そして、高校生から社会人・大人も、一度見ておくと良い公文書・資料が多数あります。
ぜひ、国立公文書館東京本館”終戦”展に、足を運んでみて下さい。