前回は「日本も開発に乗り出していた原爆〜仁科芳雄の奮闘と日本の国力・最先端科学者たちの米国結集・新型兵器製造目指したヒトラー〜」の話でした。

日独のみで世界を敵に回した第二次世界大戦

1939年に始まった第二次世界大戦。
この頃、大日本帝国という国名であった日本は、中国などで戦争を続けていた時代でした。

全てのEuropeを
我が手に!
ヒトラー率いるドイツ帝国は、欧州のほぼ全土を占領し、ソビエト連邦にまで侵攻しました。
いわば、「全方位作戦」を続けていたドイツ帝国。





我が大日本帝国も
領土を広げるのだ!
日独伊三国同盟のもと、大日本帝国・ドイツ帝国・イタリアは、米英中心の連合軍と戦争しました。
枢軸国:大日本帝国、ドイツ帝国、イタリアなど
連合国:米国、大英帝国、中国、ソビエト連邦など
そして、緒戦の1941年頃は、広大な領土を得た日独伊の同盟軍。
当時、大日本帝国・ドイツ帝国・イタリアなどの同盟軍は「枢軸国」と呼ばれました。
実は、イタリア軍は弱すぎて「いてもいなくても大して影響がない」存在でした。



我がイタリアは、
連合国に降伏します・・・
実際、イタリアは1943年、早々に連合軍に降伏してしまいました。
さらに、イタリアは「元の同盟国」であったドイツ帝国を攻撃する側に回りました。
第二次世界大戦においては、事実上、「枢軸国はドイツ帝国と大日本帝国だけ」でした。
対して、連合国は、米国・大英帝国・ソビエト連邦・中国などでした。
どう考えても、「枢軸国=ドイツ帝国+大日本帝国が敗北」するしかなかった第二次世界大戦。
1942年には、早くも枢軸国の退潮が見えてくる中、



とにかく、新型兵器を
Germany(ドイツ)より先に作るのだ!
原爆開発に本気で乗り出したのが米国でした。
1942年当時は、まだまだ日独の軍事力が強い状況でしたが、



このまま、我がUnited Statesの軍が
押し続ければ・・・



GermanyもJapan(大日本帝国)も
倒せるのは確実だ・・・
このまま、圧倒的な国力を有した米国ならば「勝利は確実な状況」でした。
「二桁違い」の開発費を原爆に注ぎ込んだ米国:超空の大要塞B29


とにかく、1942年には早くも「圧倒的な米国の軍事力」で押され始めた枢軸国。
この意味では、新型兵器は「なくても勝てる」のが米国でした。



我が米国は、新型兵器を持たなくても
勝てるが・・・



だが、科学力ではGermanyの
力は、まだまだ侮れん!
この1940年代は、すでに米国が科学技術力でも世界トップとなろうとしていました。


1911年に、当時最先端の科学者が集められた「ソルベー会議」が開催されました。
この「世界科学会議」とも言えるソルベー会議は、欧州の科学者ばかりで「科学は欧州中心」でした。
上の写真で、右から二番目がアインシュタインです。
大学生の頃のアインシュタインに関する話を、上記リンクでご紹介しています。
机の上に腕を置いて、「頭を抱えている」ような雰囲気の女性がキュリー夫人です。
そして、「科学の欧州」の中心地であったのがドイツでした。
ヒトラーによって圧倒的影響力を持ったドイツでしたが、明治時代からドイツは輝いた国家でした。
ソルベー会議と東西ドイツ分割に関する話を、上記リンクでご紹介しています。



あのHitlerが新型爆弾など
持ったら、大変なことになる・・・



奴ならば、何の躊躇いもなく
新型爆弾を落とすであろう・・・
スティムソン長官をはじめとする米国首脳の懸念は、「ヒトラーが新型爆弾を持つこと」でした。
戦争が「敵国の人間を一人でも多く殺傷すること」が目的である以上、様々な兵器が考案されました。



第一次世界大戦では、毒ガスが
登場した・・・
第一次世界大戦で使用された毒ガスは、「ドイツが発祥の地」でした。
つまり、第一次世界大戦時では、「科学の最先端をゆき、新型兵器を産んだ」のがドイツでした。



そのGermanyに、よりによって
悪魔のようなHitlerが登場した・・・
欧米的な価値観から見れば、「悪魔以外の何者でもない存在」がヒトラーでした。


1945年に日本に原爆を二度も落とした国家である米国。
この「米国の原爆投下」に対しては、諸国・様々な人によって、実に様々な意見があります。
「原爆は悪虐非道」という意見もある中、米国は「悪魔に新型兵器を持たせない」姿勢を固めていました。



我がUnited Statesの総力を
結集して、新型兵器を生み出す!
米国がその圧倒的な力を結集していたのは、原爆などの新型兵器だけではありませんでした。


「超空の大要塞」と呼ばれる存在であったB29。
第二次世界大戦末期に、大日本帝国のほぼ全ての都市を徹底的に破壊したのがB29でした。
B29による爆撃の総指揮官であったカーティス・ルメイに関する話を、上記リンクでご紹介しています。
諸説ありますが、米国の原爆の開発費は、ドイツや大日本帝国の100倍以上とも言われています。
まさに「桁違い」ではなく「二桁違い」の開発費を原爆につぎ込んだ米国。
さらに、B29の開発は「原爆の開発よりも費用がかかった」説もあります。
この観点から考えると、「原爆+B29」へ「考えられない規模」の開発費を注ぎ込んだのが米国でした。



あらゆる新型兵器や
新型爆撃機を生み出し・・・



我がUnited Statesが
この大戦争にピリオドを打つのだ!
スティムソン陸軍長官は、このような思いで第二次世界大戦を戦い抜いたのでした。