前回は「リトマス紙と色の変化〜危険な酸性と優しいアルカリ性・赤信号と青信号・「一覧表丸暗記」ではなく「性質のイメージ」〜」の話でした。
同じ「危険な酸性と優しいアルカリ性」:黄信号は「止まれ!」
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前回は、酸性とアルカリ性に対するイメージを持ち、リトマス紙を理解する話でした。
・酸性=危険なイメージ、アルカリ性=優しいイメージ
小学校の実験で、多くの人がリトマス紙で実験したことがあると思います。

上の写真は、筆者が小学生の時の理科のノートです。
理科の実験などでは、このように実験結果をまとめて書くと理解が深まります。
理科の実験では、様々な現象が目の前に現れます。
その現象を、「見て理解」するのではなく「書いて、描いて理解」すると、理解力が大幅に上がります。

今度から、理科実験の時は
実験のことを書いてみるね!
リトマス紙は、小学校の実験でも登場するので、「リトマス紙の反応」は頭に入っている人が多いです。
中学受験では、リトマス紙以外にBTB液が多く登場します。
小学校の実験で、BTB液が登場することは、ほとんどないと考えます。



BTB液って
見たことないけど・・・



塾では習ったから、
ちゃんと覚えないと・・・
そこで、今回はBTB液に対する性質を、ノートにまとめて頭に入れましょう。
前回同様、罫線がないドットのみのノートで、のびのびと自由に書いてみましょう。



リトマス紙は、
「酸性は危険な赤、アルカリ性は優しい青」で良いけど・・・



BTBは赤は
出てこないよ・・・
BTBに対しても同様で、「酸性は危険、アルカリ性は優しい」イメージは同じです。
ここで、「危険」は赤が最もイメージがしやすいですが、ここで「危険な黄色」をイメージしましょう。


赤信号は「止まれ!」であり、「ダメです」を意味します。


そして、「そろそろ赤ですよ」を意味する黄信号は、事実上「止まれ」を意味します。
多くの人が大学生になって、自動車免許の講習を受けます。



良いですか・・・
黄色は「止まれ!」です!
自動車教習所では「黄色は止まれ!」と習います。



はっ?
黄色は「止まれ」じゃないでしょ・・・
この「黄色は止まれ!」に対して、大抵の若者・大学生は生意気なので反発します。
ところが、免許受けて、実際に運転し始めてみると、



確かに、「黄色は止まれ!」が
安全運転だ・・・
「黄色は止まれ」が、「実は正しい」ことに多くの人が気づきます。
このように、黄色は実は「止まれ!」であり、「危険なイメージ」です。
BTB液と色の変化:リトマス紙のBTB液の共通点「青は同じ」
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そして、BTB液に対する色の変化を考えるために、「酸性は危険な黄色」のイメージを持ちましょう。
上のメモでは、「賛成は赤」のイメージをそのままに、黄色を追加しています。
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そして、酸性の様々な水溶液にも黄色のアンダーラインなどを引いて、



酸性は危険で赤だけど、
ここでは危険な黄色!
リトマス紙の時と少し違うのが、「酸性は赤ではなく黄色」です。
アルカリ性は、リトマス紙とBTB液共通で「青色」です。


BTB液に対しても、リトマス紙と同様、アルカリ性は青信号のイメージです。
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そして、BTB液に対しては、イメージそのままの「酸性は黄、アルカリ性は青」となります。
ここで、「アルカリ性の青」は「リトマス紙と同じ」とメモ書きしました。
こういう事実は参考書に記載されていたり、「見れば分かる」ことですが、



こうやって「リトマス紙と同じ」と
書くと、頭に入るね!
何か気づいたことは、しっかり手で書いて、頭に入れると良いでしょう。
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そして、BTB液では、中性は緑色になります。



BTB液で「中性は緑」は
覚えるしかないの?
実は、緑は「黄色と青色を混ぜた色」です。
BTB液に対する色変化は、「中性は酸性・黄色とアルカリ性・緑を混ぜた緑」と理解しましょう。



中性は中間だから、
混ぜた色になるのは、分かりやすいね!
・酸性=危険な黄、アルカリ性=優しい青
・BTB液:酸性は黄色、アルカリ性は青色、中性は「黄色と青色を混ぜた」緑色
・酸性=危険な赤、アルカリ性=優しい青
・リトマス紙:酸性は、ずっと赤+アルカリ性は、ずっと青
このように、「リトマス紙とBTB液は別」ではなく、「リトマス紙とBTB液は共通」と考えると良いです。


そもそも、リトマス紙もBTB液も「何らかの性質を調べる」ために使用するものです。
「何らかの性質」を「調べる」ので、「性質」は変わらず「調べる方が変わる」認識を持ちましょう。
このように、理科も社会も、暗記・知識は「自分なりに書いてみる」をやってみましょう。
すると、少しずつ着実に暗記が進み、理解力もアップするでしょう。
次回は、フェノールフタレインのまとめです。
次回は上記リンクです。