分数の割り算を理解して学力アップ〜「割り算から掛け算に直して分母と分子が逆」の理由・小数と分数が登場する計算〜|2025分数の計算2・中学受験

前回は「数式の変形をしっかり理解して学力アップ〜分数と掛け算・算数と理科の横断的学び・「逆比」の理解と式変形〜」の話でした。

目次

分数の割り算を理解して学力アップ:小数と分数が登場する計算

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今回は、上の計算を考えてみます。

男子小学生

この計算なら、
僕は出来るよ!

小学生・中学受験生は、上の計算はサラッと出来る人もいるでしょう。

今回は、この「簡単な分数の計算」を、しっかり理解する話です。

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このように「小数と分数が混ざっている計算問題」が、中学受験では頻繁に登場します。

「小数と分数が混ざっている」時は「どちらかに合わせる」必要があります。

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「小数か分数に合わせて計算」しますが、今回は「割り切れない数」があるので、両方分数にします。

0.375など、「0.125の倍数」は中学受験でよく見かけます。

女子小学生

これは、「◯/8」になるって
覚えたよ!

「0.125の倍数=◯/8」と暗記しても良いですが、「理解して、覚えてしまう」のが良いです。

「0.25=1/4」なので、「0.125は0.25の半分だから1/8」と理解しておきましょう。

男子小学生

そう理解すると、
0.625とかも、すぐに分数に出来るね!

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すると、「分数同士の割り算」となり、これを計算することになります。

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この「分数で割る」場合は、

女子小学生

掛け算にして、
「分母と分子が逆」だよね!

「割り算から掛け算に直して、分母と分子が逆」で計算します。

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そして、計算が出来ます。

もっと複雑な計算問題も多数ありますが、「分数の割り算」は、この方法が最も良いです。

女子小学生

これは公式
だよね!

なぜ、「割り算から掛け算に直して、分母と分子が逆」で良いのでしょうか?

男子小学生

なぜ?って言われても、
そうするように習ったよ・・・

今回は、この分数の割り算を少し考えてみます。

「割り算から掛け算に直して分母と分子が逆」の理由

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今回は、「割られる数」をCとして、単純にします。

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Cと記載しましたが、これは整数に限定せず、小数でも分数でも良いです。

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ここで、「B/Aで割る=A/Bを掛ける」と同じになります。

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「割り算から掛け算に変更して、分母分子が上下逆」となります。

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この計算方法は、ある意味で「公式」と言えるかもしれません。

また「計算の決まり事」と考えることも可能であり、その場合は「そういうもの」となります。

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ここで、この計算方法を「しっかり理解」して応用力アップしましょう。

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そこで、元の「割り算の計算」から考えてみます。

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上の「B/Aで割る計算」は「B/Aが分母となる計算」であり、これは割り算の定義(ていぎ)です。

定義という言葉は、少し難しいですが、「決まり事」を指します。

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ここで、分母分子のそれぞれに、「同じA/Bを掛ける」ことを考えてみます。

分数において、「分母分子に同じ数字を掛けても同じ」です。

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すると、分母は掛け算の結果、「1」となります。

これは「分母が1になるように、A/Bを掛けた」からです。

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すると、「割り算から掛け算に変更して、分母分子が上下逆」の式になりました。

男子小学生

この流れを見ると
「当たり前」だけど・・・

男子小学生

分数の割り算を掛け算にして
「分母分子が上下逆」は、これだったんだ・・・

女子小学生

「割り算から掛け算に変える」ことを
ちゃんと理解出来たから・・・

女子小学生

これからは、自信もって
計算出来るね!

算数の基本的な考え方で、「分数の割り算を掛け算に直す」ことが理解出来ました。

上の流れは、「数式の変形の基本」でもあります。

数式は「自分の都合の良い様に、適切に式変形することが可能」です。

数式の式変形

・適切に加減乗除して、式変形が可能

・目標(答え)を見据えて、自分の都合の良いように式変形

「数式の変形」は数学的発想ですが、算数でも大きな力を発揮します。

問題を解く際に、「目標(答え)を見据えて、式変形」することを意識すると学力が上がります。

「消去算」などでも、式変形を意識するようにすると良いでしょう。

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