前回は「真相不明の鈴木首相「黙殺」談話〜言葉の含みと文字通りの解釈・木戸内大臣のポツダム宣言解釈の説明・国体と天皇の地位が不明〜」の話でした。
「意思表示しない」東郷外相:「首相の真意とは程遠い」談話

東郷茂徳政府としては何等意思表示を
しないで頂きたい。
ポツダム宣言に対し、「外交トップ」であった東郷外相は、「何も意思表示しない」を求めました。





ポツダム宣言に関しては、
これを黙殺する。



あくまで戦争遂行に
邁進する。
ところが、「何も意思表示しない」はずなのに「黙殺+戦争遂行邁進」と談話を発表した鈴木首相。





すでに和平について堅い決意を
抱いているはずの鈴木首相の談話としては・・・



まことに理解に苦しむ強硬な表現だが、
軍の意向に押されてやむを得なかったのかも知れぬ。



その真相は不明であるが、
およそ首相の真意とは程遠い談話であった。
昭和天皇が、鈴木内閣総理大臣、木戸内大臣などと会うとき、必ず近侍していた藤田侍従長。


当時、「日本政府とは別」だった軍部・大本営の参謀総長・軍令部総長は強力な権限を持っていました。
そのため、戦争における統帥又は軍の動向を、参謀総長・軍令部総長は直接昭和天皇に伝えました。
戦争における統帥又は軍の動向に関しては、政府や内閣総理大臣は「タッチできない」状況でした。
そのような「参謀総長・軍令部総長と昭和天皇の会話」も、全てを近くで聞いていた藤田侍従長。
更に「聞いていた」だけでなく、「メモをとりながら聞いていた」ことも多かった藤田侍従長。
当時の日本政府・軍部の動向の「全てを知る人物の一人」であったのが、藤田侍従長でした。
その藤田侍従長が、



その真相は不明であるが、
およそ首相の真意とは程遠い談話であった。
「真相は不明」という事態は、不自然な状況でした。
更に「首相の真意とはとは程遠い談話」というのは、如何にも異様な事態でした。
確かに、「首相談話」は「首相が語ること」であり、正式発表ほどの重みはないかも知れません。
そのため、「首相談話」に関しては、昭和天皇に「事前説明しなかった」かも知れません。
その一方で、「国家元首は昭和天皇」でしたが、「日本政府トップ」の発言である首相談話。
世界中は、鈴木首相の発言に注目していました。
「黙殺=拒否」と受け取った米国と連合国:「メディア次第」の報道


そして、鈴木首相の「黙殺」の談話は、世界中の外電を駆け巡りました。
「外電」は、ネットが当たり前となった現在では、あまり使われなくなりました。
「外電」とは、「海外におけるニュース」または「海外から入ってきたニュース」を指します。
現代、どこかの国の国家元首が何らかの重要なことを話せば、たちまちネットで流れます。


2026年現在、「何かを言ったら、たちまち世界中で報道される」トップがトランプ米大統領です。
最近、イラン攻撃を開始した米国・米軍。
米大統領は、米軍最高司令官でもあり、米軍を指揮する権限を持っています。



我がUSの
Iran攻撃の名称は”Epic Fury”だ!
“Epic Fury”は「壮絶な怒り」であり、強烈な恫喝の意思を含んでいます。
米国と共にイラン攻撃したイスラエルは、”Lion’s Roar”(獅子の雄たけび)作戦と呼んでいます。



Iranは、アメリカを標的とした
「終わりのない流血と集団殺りく」を展開してきた!
とにかく、何か一言発すれば、たちまち多数のメディアで報道されるのがトランプ大統領です。
それに対して、現在、日本の首相や大臣が何を言おうと海外メディアの報道は、かなり少ないです。
とにかく、1945年7月26日のポツダム宣言に対して、2日後に、「ポツダム宣言黙殺」と発表した日本政府。
現代と異なり、この頃は、世界中が日本政府・日本軍部の発言に注目していた時代でした。



JapanのPrime Minister(首相)の
Suzuki(鈴木)が談話を発表したぞ!
現代ならば、ネットで大騒ぎとなったと思われますが、当時のニュースでも大騒ぎだったでしょう。
現代と大きく違うのは、ネットは「双方向性」であり、一般人も何か言うことが出来ます。
X(Twitter)などで、一般人も様々なニュースや考えていることを多数発信できます。
その一方、当時は「何かを発信する」のは「メディアしかできないこと」でした。
この点で、「メディアがどう報道するか」によって、一般民衆の受け取り方は、大きく変わりました。



Suzuki(鈴木首相)は
ポツダム宣言「黙殺」らしい!



「黙殺」って
どういう意味だ?



よく分からんが、
要するに「拒否」ってことだ!
日本語よりも意味が明快であることが多い英語では、「黙殺=拒否」となりました。



さらに、「戦争遂行に邁進」
ってことは・・・



要するに、Japanは
とことん戦うつもり、らしいな!
このように米国・連合国側は受け取ったのも、「無理はなかった」のかも知れません。
現代ならば、X(Twitter)などで、



メディアの皆さんは、日本語の「黙殺」
の本当の意味を分かってないみたいですから・・



日本在住20年の僕が
教えてあげましょう・・・



「黙殺」は、「拒否」ではなくて、
「ノーコメント」程度のニュアンスです。



まあ、確かに日本語は曖昧な
ところが多いけど・・・



そんなに否定的に受け取らないで
良いと思うよ・・・
こんな感じで、誰かが「黙殺のニュアンス・真意」を説明してくれるでしょう。
このように何らかのニュアンス等を指摘されれば、海外メディアも、



そうなんだ・・・
じゃ、もう少し話し合いか?
このように「話し合いが続いた」可能性がありました。
ところが、「黙殺」は、1945年当時の外電・海外ニュースでは全体的に「Reject=拒否」と伝わったようです。


次回は、鈴木首相自身の手記から、「黙殺」の真相を探りましょう。

