前回は「「電流が流れている状態」はどう分かるか?〜簡単に電流が分かる方法・色々な現象の類似点を楽しむ学び・磁場が引き起こす誘導電流〜」の話でした。
サッカーボールはなぜ勢いよく弾むか?:日常の現象と理科の視点

今回は、サッカーボールがよく弾む理由を考えてみましょう。
小学生以上の男の子ならば、大抵の人が一度は蹴ったことがあるサッカーボール。
女の子もサッカーボールに触ったことがある人が多いと思います。
主に「蹴る」サッカーボールですが、地面や壁面など固いものに当てるとよく弾みます。
体育や遊ぶときに使う、サッカーボールは、よく弾みます。
例えば、建物の壁に向かってサッカーボールを蹴ると、サッカーボールは壁に当たって勢いよく跳ね返ります。
このサッカーボールが跳ね返る理由を説明して下さい。
誰でも知っている「サッカーボールは、何かに当たると跳ね返る」現象。
この現象を、理科の視点で、きちんと説明することを考えてみましょう。
「一つか複数か」考える現象の説明:「事実」と「何が起こるか」

今回の「サッカーボールが弾む理由」のような問題は、出題は少ないかと思います。
あまりに身近な例は、試験の対象にはなりにくい傾向もあるかもしれません。
理由を求める問題は、実験問題などで多く見受けられます。
「何らかの実験をした結果」が出題されて、
出題者〜はなぜですか?
説明して下さい。
このような出題は、多数あります。
この問題のように、説明を記述で求める問題に対する時は、まず「理由は一つか複数か」を考えましょう。
実験問題で、何らかの現象に対する説明を求める際は、「答えは一つ」であることが多いです。
その一方で、「現象の説明」は「一つによる」ことは少ないです。
A.サッカーボールの表面がゴムで出来ているから。(1点)
B.サッカーボール表面のゴムの元に戻る性質と中の空気があるから。(2点)
C.サッカーボール表面のゴムなどの素材の元に戻ろうとする性質と、内部の空気が押しつぶされると戻ろうとする力があるから。(3点)
模範解答例:サッカーボール表面のゴムなどの素材の弾性による復元力と、内部の空気の圧縮されるとは押し返す反発力の二つの力があるから。
この「サッカーボールが弾む理由」は、二つの理由があります。
Aは、片方の理由の事実が書かれています。
ところが、「ゴムによってどういう力・現象」が起こるか、が記載ありません。
そのため、Aに対しては、理科的視点では✖️の可能性もあります。
筆者の感覚では、「具体的に正しい事実を書いている」ので、1点はつけて良いと考えます。
Bは、ゴムの「戻る性質」が書かれている点がよく、二番目の空気の存在にも触れています。
ただ、「空気がある」だけでは、「空気によって何が起こるか」が不明なので、2点です。
Cは、ゴムの力と空気の力の両方が、平易に書かれていて良いです。
模範解答例は、中学生以上を対象としています。
小学生の場合は、「復元力」などの用語よりも、「どういう現象か」を説明する姿勢が好ましいです。
「ゴムの戻る力」と「ゴムの戻ろうとする力」は、似た表現ですが異なります。
何かの力を生み出すことを説明するので、「ゴムの戻ろうとする力」の方が好ましいです。
・理由が一つか二つかを考える
・理由が「何かが存在すること」に起因する場合、存在によって何が起こるか、を記載
細かい注意点ですが、理科の説明では「限定しないほうが良い」ことです。
Bは「ゴムの」とあり、Cは「ゴムなどの」と記載しています。
サッカーボールはゴムや革などで出来ていて、ゴムより小さいですが、革も復元力があります。
理科では「単一の材料」や「単一の理由」ということが少ないので、「など」と書くと良いことが多いです。
このように、身近なことを「理科的視点」で考えることは、理科の好奇心が増強されます。
そして、そのような視点は、理科の総合力を上げると思います。

