前回は「第一次世界大戦から第二次世界大戦へ〜ナチスとヒトラー台頭の原因・国際連盟から国際連合へ・超巨大会社南満洲鉄道と松岡洋右〜」の話でした。
社会の知識+理解増強1:岩倉使節団正使と副使の名前と出身

今回は、直前期の知識と理解増強の話です
実際に入試問題で出題される可能性が高い問題を具体的に考えて、知識と理解を増強します。
上の岩倉使節団の写真に関して、下記の問を考えてみて下さい。
写真のAからEは、岩倉使節団の正使と副使の五名です。
(1)全ての人物の名称を漢字で答えてください。
(2)それぞれの人物の幕末における立場・出身藩を以下から選び、答えて下さい。
1.薩摩藩
2.長州藩
3.土佐藩
4.肥前藩
5.公家
A,B,Cは基礎的知識です。
Dは最難関校志望の受験生、Eは難関校志望の受験生向けです。
全て漢字で答えることも大事です。
知識から見えてくること:「ただ暗記」ではなく「暗記して理解」

まずは(1)の答えです。
A.岩倉具視
B.木戸孝允
C.大久保利通
D.山口尚芳
E.伊藤博文
上の中で、木戸孝允の允の字は小学生の学習範囲外ですが、簡単な字なので書けるようにしましょう。
岩倉具視の具視は簡単な字ですが、珍しい名前なので、書けない人もいると思います。
岩倉具視は幕末の超重要人物なので、しっかり漢字で書けるようにしましょう。
D.山口尚芳は、やや細かい知識ですが、最難関校志望の受験生は覚えておくと良いでしょう。
A.岩倉具視:5.公家
B.木戸孝允:2.長州藩
C.大久保利通:1.薩摩藩
D.山口尚芳:4.肥前藩
E.伊藤博文:2.長州藩
(2)に関しては、「出身藩を漢字で答えて下さい」という問題も想定されます。
岩倉具視は出身藩はなく、別格の公家だったので、選択肢の問題としました。
これらの知識で分からないことがあったら、ここでしっかり理解しましょう。

・薩摩:西郷隆盛・大久保利通
・長州:木戸孝允
・公家:岩倉具視
岩倉使節団は、「維新の四傑のうち、三人(傑)」が含まれる大規模な使節団でした。
また、岩倉以外の四名は、普通に考えれば「薩長土肥から一人ずつ」が妥当です。
ところが、そうはならず、「薩1・長2・肥1」という「少しバランスを欠いた」構成になっています。
この「バランスが良くない」人選には、その理由と背景があるはずです。
理由と背景に関しては、諸説ありますが、当時の明治維新新政府の内情が反映されていると考えます。
歴史でも地理でも「ただ暗記」ではなく、暗記しながら理解すると総合力が上がります。
岩倉使節団に関して、上記リンクも参考にして下さい。