2つの正方形の面積計算のテクニック・コツ〜不整形な形に潜む特徴的な図形・図形の面積と辺の長さ・掛け算をまとめたり順番を変える・計算ミスを防ぐ方法・暗算を有効活用・問題 13(2)解法〜|中学受験・武蔵中・算数実践88

前回は「矢印で図形問題を攻略するコツ・ポイント〜自分の手で描く大事さ・水泳と勉強は同じ・矢印ごと回転・分かったことを図形に描きこむ・図形のどこに着目するか・「分かっていること」を大事に・問題 13(2)解法〜」の話でした。

目次

問題 13

問題13:二つの正方形(新教育紀行)
問題13:二つの正方形(新教育紀行)

不整形な形に潜む特徴的な図形:図形の面積と辺の長さ

問題13:直角三角形の面積と辺の長さ(新教育紀行)

不整形な五角形の面積を求める(2)の問題。

矢印の考え方で、「不整形な五角形=直角二等辺三角形が二つ」と分かりました。

図形問題で「少し変わった形(部分)の図形」は、特徴的な図形が隠れていることが多いです。

不整形の(変わった形)の図形

・直角三角形や二等辺三角形など特徴的な図形が隠れていることが多い

・補助線を1〜2本入れると「特徴的な図形」が現れることが多い

図形問題の面積を考えるとき、「どこの長さを求めようとするか」が大事です。

「直角三角形の面積」は「直角を挟む2辺の長さ」が分かると早いのです。

ここでは、ここでは両方分かりません。

そこで「分かっている斜辺の長さを利用して、面積を求めよう」と考えましょう。

図形の面積を考えるポイント

・直角三角形や正方形など「直角がある図形」の面積は、「直角を挟む辺の長さ」が大事

・「直角を挟む辺の長さ」が分からない時は、「分かっていること」を出来るだけ活かす

問題13:相似形を探す試み(新教育紀行)

「矢印」を考えたら、いくつか長さが新たにわかり、新たに「AEを結ぶ線」が登場しました。

ここで、もう少し角度に注目しましょう。

問題13:相似形を探す試み(新教育紀行)

まだまだ同じ角度(赤丸)がありました。

同じ角度が見つかったら、相似形を探しましょう。

相似形がたくさん
見つかりそう!

同じ(合同)図形も
あるかも。

問題13:相似形を探す試み(新教育紀行)

上の図で緑色の2つの三角形は同じ(合同)です。

問題13:相似形を探す試み(新教育紀行)

同じ(合同)図形が見つかると、同じ長さが見つかるので、見通しが良くなります。

同じ角度が見つかった時

・相似形を探す

・「同じくらいの大きさ」の相似形の時、「同じ(合同)図形」かどうか考える

面積計算のテクニック・コツ:掛け算をまとめたり順番を変える

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

これで、問題の面積は求まりそうです。

上の式を計算すれば良いです。

よし!
計算は得意だよ。

ここで、少し計算のテクニック・コツの話です。

テクニック的な話は「本質的なことではない」こともありますが、「時間内に問題を解く」にはテクニックも必要です。

こういう計算をする時、ガリガリ計算を始めても良いですが、

同じ部分は
ないかな?

と考えてみましょう。

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

今回は、三角形の面積の「掛ける長さが同一の3cm」ですから、まとめられます。

掛け算で
同じところはまとめたいね!

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

掛け算なので、まとめてしまいましょう。

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

すると、具体的なひっ算をしなくても、ここまでスラスラ進みます。

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

ここで、「掛け算は順番を変えても良い」ことを考えて、先に「16.2×1/2」を計算しましょう。

問題13:図形の面積計算のコツ(新教育紀行)

最後は、暗算でも計算できます。

答えが求まりました。

(2)の答え

・24.3cm2

計算ミスを防ぐ方法:暗算を有効活用

この計算方法は「ちょっとしたテクニック」ですが、これが良いかどうかはそれぞれの方の考え方です。

計算が
楽かも!

と思うようでしたら、このように効率的に計算してみましょう。

最後の面積計算を「ひたすら計算する」と少し時間がかかります。

また、その結果「計算ミスをする」可能性も増えます。

武蔵中学のように記述式であれば、単純な計算ミスは「ほとんど減点されない」です。

とは言っても、「多少は減点される」でしょう。

計算ミスをする場所にもよりますが、

いい線行っているけど、
最後の最後で計算ミスしちゃったんだな・・・

惜しいけど、試験である以上、
答えが違うので少し減点して、2点減点かな・・・

せっかく考え方や筋道が完全に合っていても、最後の最後で計算ミスしたら1〜2点は減点になります。

その「1〜2点で合否が変わる」可能性があるので、計算は効率的に確実に出来るようにしましょう。

「答えのみ」を記入する問題の場合、残念ながら「分かっていても計算ミスしてはX(バツ)」なのです。

そうなんだよね・・・

この間の模試で、
分かっていたのに、計算ミスしたら全部X・・・

こういう「単純計算ミス」を防ぐためには、下記を心がけましょう。

計算ミスを防ぐ方法

1.計算力を上げる・計算する速さを上げる

2.効率的に計算する

1の「計算力を上げる・計算する速さを上げる」は誰でも考えることで、まずはこれが大事です。

「計算する速さが、とてもに速い」方もいらっしゃるでしょう。

それは、「かけっこ」で物凄く早く走る方がいることと同様かもしれません。

小学校5,6年生になると「身体能力の違い」が大きく出てきます。

僕が小学生の時に、同じ学年のT君がものすごい速さで走ったのを覚えています。

同学年が120名くらいで、男女半々でしたが、そのT君の走る速さの速さはすごかったです。

シュッと走って行き、僕は全然かないません。

運動会などのリレーでは、T君の番になるとグングン追い越してゆきます。

なんで、
あんなに早く走れるんだ・・・

「早く走れない」方は、こう考えます。

これは仕方のないことで、普通の方は「一定以上の速さで走る」のは無理です。

計算する速さも同様に、特殊な方以外は上限があります。

そこで、「効率的に計算する」ことで短い時間で・かつ正確に計算してみましょう。

新教育紀行

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