「〜とは何か?」を考える視点〜対象の特徴を理解・英語「ほとんど島」と日本語「半分島」・言葉の意味と好奇心〜|半島の地形2・中学受験・高校受験・大学受験

前回は「半島とは何か?〜日本の国土を構成する様々な個性的半島・日本の国土の地形・日本の広さの「大体の感覚」〜」の話でした。

目次

英語「ほとんど島」と日本語「半分島」:言葉の意味と好奇心

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中部地方の地図(Wikipedia)

日本に多数ある半島たち。

国土の面積に対して、これほど多くの半島がある国土は、世界でも珍しいと考えます。

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東北地方の地図(Wikipedia)

日本列島の地図を眺めていると、多数の島と半島が目につきます。

英語では、「島=island(アイランド)」であり、「半島=peninsula(ペニンシュラ)」と呼ばれます。

諸説ありますが、英語では「pæne=ほとんど」+「insula=島」が語源です。

つまり、英語では「ほとんど島=半島」です。

対して、日本語では文字通り「=半島」という表現です。

「ほとんど島」と「半分島」は、ニュアンスとして似ている面がありますが、全然違います。

男子小学生

「半分」と「ほとんど」では
全然違うよね・・・

女子小学生

例えば、テストで
「ほとんど出来た」と「半分出来た」では全然違うし・・・

日常生活で、「半島」という言葉を使うことはあっても、「半島の意味」を考えることは少ないです。

日本語の「半島」と英語の「ほとんど島」のニュアンスの違いを考えてみると、視点の違いが面白いです。

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伊豆半島(Wikipedia)

上の写真は、伊豆半島です。

この写真をみると、英語の「ほとんど島」の方が「半島」よりも、的確であるようにも感じます。

英語よりも、意味が曖昧である傾向が強い日本語。

日本語の「半分」は、「50%程度」を意味しますが、その意味は意外と広いのかも知れません。

「〜とは何か?」を考える視点:対象の特徴を理解

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中国地方の地図(Wikipedia)

沢山の島によって構成されている日本において、瀬戸内海は、まさに「島の宝庫」です。

そして、中国地方にも、多くの半島があり、下関半島、島根半島などが有名です。

地理の問1

「半島とは何か?」を、簡潔な文章で答えなさい。

前回「半島とは何か?」という問題を考えました。

中学受験〜大学受験の地理で、半島はある程度覚える必要がありますが、特に中学受験では必須です。

どうしても、ある程度は覚える必要がありますが、上のように「半島とは?」を考えるのも良いでしょう。

地理の問1:「半島とは何か?」答え

回答例A.3方位が水(海・湖・川など)に接している陸地。

回答例B.周囲のほとんどが海・湖に囲まれている陸の土地。

「半島とは何か?」の答えの一例が上です。

Aの「3方位が水(海・湖・川など)に接している陸地」は、「半島の定義」に近いです。

言葉の意味が明確であり、A「3方位が」という言葉が重要です。

「方位」は、原則として「東西南北」を指し、「3方位=4つの方位のうち、1つ以外の3つ」です。

ここで、方位の考え方を拡張して「北西」等も含めてしまうと「3方位では不足」となります。

このあたりの厳密な定義は、学術的議論になりますが、「3方位」で良いと考えます。

Bの「周囲のほとんどが」は、やや曖昧ですが、意味としては明確です。

英語の「半島=peninsula(ペニンシュラ)」の意味を説明している点で、正しいと考えます。

Aは、「地球上の水面」を満遍なく含んでおり、「海・湖・川など」と記載している点が明確です。

対して、Bは「海・湖」に限定していますが、半島が「川に面する」のは少ないです。

さらに、Aでは「海・湖・川など」と「など」という表現が重要です。

「など」は様々考えることが出来るので、「海・湖・川及び、それに類するもの」と拡張しています。

そのため、Aの回答が完全ですが、大学受験は別として、中学受験〜高校受験はBでOKでしょう。

男子小学生

「〜とは何か?」って
改めて聞かれたら困るかも・・・

ここで、「〜とは何か?」を尋ねられた場合を考えてみましょう。

今回の「半島とは何か?」は、知識といえば知識ですが、「意味を考えれば分かる」でもあります。

女子小学生

確かに、「半島って何?」の
意味を考えれば分かるかも・・・

そして、「半島の特徴を考える」ことによって、「何か?」をつかむことが可能です。

「〜とは何か?」という問題への姿勢

・知らなくても、対象の意味や特徴を考える

・特徴を上手くまとめて、出来るだけ明確に、「など」等拡張して答える

「〜とは何か?」という問題は、社会や理科で考えられる問題です。

「知らない」時は、対象をよく見て特徴を考えて、「自分なりに書いて答える」姿勢が良いでしょう。

次回は上記リンクです。

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