前回は「第一次世界大戦から第二次世界大戦へ〜ナチスヒトラー台頭の原因・国際連盟から国際連合へ・超巨大会社南満洲鉄道と松岡洋右〜」の話でした。
きちんと書きながら関連項目を復習:「書いて初めて気づく」こと
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社会の歴史・地理にまたがる問題を具体的に考えました。
その際に、上のように「語句を答える問題」に対して、きちんと「語句を書く」ことをお勧めしました。
この問題のように、理科や社会の「語句や単語を答える」問題に対して、

これは、分かるから
いちいち書かなくても良いや!
「分かるから書かない」人もいると思います。
ここで、「当然分かっていても、きちんと書く」姿勢が大事です。
上のメモでは、徳川吉宗、徳川慶喜が登場したので、他の徳川将軍の復習もしています。
このように「何かのついでに関連項目を復習する」姿勢も大事です。
ここで、筆者が「8代将軍、ちょうど徳川将軍の中間に位置する」メモをしました。
この事実に対する解釈は様々ですが、徳川将軍家は「7代までは直系」です。





将軍家直系に子どもが
生まれなかった時は・・・



御三家から将軍を
出すのだ・・・
直前の豊臣政権の「最も弱かったポイント」であった「後継者不足」を家康は痛感していました。



とにかく、将軍の
後継者がいなければ、徳川将軍は続かん・・・



直系以外に、三つの
御三家があれば良い!
そして、「家康の目論見通り」に直系が途絶え、第8代将軍に御三家・紀伊から吉宗が登場しました。



大権現(家康)様の
お考え通り、私が将軍に!
紀伊から出たので、「直系・紀伊・尾張・水戸」の選択肢から「紀伊・尾張・水戸」となりました。



将軍輩出の選択肢が
減ってしまった・・・
いわば将軍輩出に関して「4つの選択肢」から「3つの選択肢」に減ってしまった事実に直面した吉宗。
ここで、吉宗は、



ま、いっか・・・
まだ御三家の三つ残っているし・・・
「大丈夫」とは考えず、その真逆の発想をしました。



これは、いかん・・・
今後、きちんと将軍家を出す万全の体制を!
「享保の改革」を断行した吉宗は、真面目な性格だったと思われます。
そして、おそらく、このように「徳川家が永遠に続く体制」を構築しようとした吉宗。



よしっ、御三家に次ぐ
準御三家を作ろう!



これで、将軍家輩出が
御三家の三つから、合計六つへ!
御三家:紀伊・尾張・水戸
御三卿:田安・一橋・清水
そして、御三卿を設立して、「徳川将軍が永遠に継続する」ことを目論みました。
この「御三卿設立」に関しては、御三家筆頭・尾張に対する「ある思惑」もあったでしょう。
ところが、「ある国家が永遠に続く」ことはあり得ず、



「永遠に」と思ったが、
私が「中間の位置」になったか・・・
後世の視点から見れば、吉宗は「ちょうど中間の第8代」となりました。
この事実は「たまたま」かもしれませんが、面白い点でもあります。
こういう事実も、「書けばすぐに分かる」ことですが、「書かないと気づかない」ことです。
過去問から暗記や知識を増強:「解ければ良い」ではなく学ぶ姿勢
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この問題を、「ただ解く」ならば、「徳川第8代将軍」だけで、



あっ、
吉宗だ!
歴史をきちんと理解している人は、一瞬で「徳川吉宗」と分かります。
仮にこの「第8代」を読み飛ばしたとしても、「享保の改革」と言えば、



あっ、
吉宗だ!
吉宗しかいないです。
この点では、この問題は「少しヒントが多すぎる」と言えるかもしれません。
ここで、おそらく出題者としては、「解くヒントを多く」ではなく、



徳川吉宗に関して、
きちんと論じたい・・・
出題者が考える「歴史の流れ」において、吉宗のことを論じたい気持ちがあったと思われます。
続けて「参勤交代」を答える問が続きますが、その際に、



目安箱をつくって、
民衆の意見を聞いて政治の参考にしたり・・・



公事方御定書という
裁判の基準を定めたりしました。
「目安箱」と「公事方御定書」が吉宗の政策として、登場します。
ここで「目安箱」は知っている人が多いと思いますが、「公事方御定書」を知っている人は少数派です。
そこで、こういう過去問を解く際には、



よしっ!
吉宗は分かったから・・・



問題に関係ないところは、
読まなくても良いや!
このように「関係ないところは読まない」ではなく、



吉宗は「目安箱」で
民衆の意見を聞いたり・・・



「公事方御定書」で
裁判の基準を作ったんだ・・・



あとは「上げ米」の
制度で、米を備蓄したんだ・・・
吉宗の政策を理解すると良いでしょう。
そして、自分なりに、ノートなどにメモ書きすると良いでしょう。
これが、入試本番であれば、「読み飛ばして良い部分は読み飛ばす」でも良いです。
ただし、「何らかのヒントになっている可能性」があります。
そのため、本番でも「読み飛ばさずに、しっかり読む」姿勢が大事です。
・「解ければ終わり」ではなく、学びながら学力増強
・問題文などから、関連知識などを吸収して、知識増強
このように「少しずつ学ぶ」姿勢で、学力を少しずつ増強するのが良いでしょう。
今回は、中学受験を題材にしましたが、高校受験・大学受験も同様です。
特に、受験期(小学6年生、中学3年生、高校3年生)は、夏休み以降、このように学ぶと、



この項目は、
こういう内容で・・・



あっ、こっちとも
関連があるかも・・・
色々なことが、総合的に分かるようになるでしょう。
すると、総合力がアップして、得点力が大きく上がるでしょう。