前回は「かっ車の考え方 4〜描いて理解しよう 3(動かっ車)〜」の話でした。
「おもりの移動距離=動かっ車の中心の移動距離」と考えました。

それでは、糸を引き上げることをイメージしながら、「動かっ車の中心の動き」を考えましょう。

上図のように、「動かっ車の中心の動く距離=動かっ車の左右のひもの長さ」が図形的に分かります。
では、そのことを意識して、糸を引き上げてみましょう。

定かっ車の時と同様に、糸の長さは変わらないことに注目します。

先ほどの「動かっ車の中心の移動する距離=①」とおくと、糸は②短くなります。
それでも、糸の長さは変わらないので、

糸の右端は、②の長さ分、上に上がったことになります。
これで、「引き上げる長さ=おもりを引き上げる長さの2倍の距離」が分かりました。
なるほど。
ちゃんと分かったよ。
暗記していたけど、
こう考えると、よく分かったわ。
「動かっ車が〜個あると、引き上げる長さが〜倍」などを暗記しても良いです。
力・ものの動き・ばねなど(力学)は、このようにしっかり理解する方が、楽しいです。
理由をしっかり理解しながら、学ぶ楽しさを感じて欲しいです。
ただ暗記するよりも
楽しい気がする。
楽しくなると、無理に暗記するよりも主体的に学ぶので、学力が上がります。
さらに、きちんと理解することが、力・ものの動きなどの問題に対する応用力が、大きく上がります。
定かっ車・動かっ車の基本をよく理解したら、これらが複数ある場合も、同じように考えてみましょう。