知識・暗記問題を解くコツ〜流れや全体をイメージ・学習マンガのイメージと問題を解く姿勢・歴史も音読して声に出してみる・「薩摩」の怖いイメージ〜|中学受験・理科・社会

前回は「選択・暗記問題の解き方・コツ・ポイント 4〜国家の窓口のイメージ・「日本の窓口」長崎出島と戦いの最前線・「丸暗記」のデメリット・歴史の流れをイメージ・文禄・慶長の役から関ヶ原へ:豊臣政権の致命傷〜」の話でした。

目次

知識・暗記問題を解くコツ:流れや全体をイメージ

新教育紀行
空と雲(新教育紀行)

「暗記問題」と捉えられがちな選択肢を選ぶ問題・答えのみ答える問題では、

知っていると出来るし、
知らないと出来ない・・・

と考える傾向があります。

確かにそういう傾向はありますが、「知識」と「合理性」から解答を絞ってゆくことが出来ます。

出島(Wikipedia)

「長崎」といえば、江戸時代初期からの出島が想像されます。

文禄・慶長の役と出島

文禄・慶長の役:戦国時代末期(1592年〜1598年)

出島の整備:江戸時代初期(1634年〜)

文禄・慶長の役の年号に関しては、

それぞれの年号は
必ず暗記すること!

と教わっているかもしれません。

確かに、こういう年号が「大体頭に入っていること」はとても望ましいことです。

ところが、

全部覚えるって、
無理だよ・・・

と考えるのが普通でしょう。

実際、僕は文禄・慶長の役の「それぞれの年号」は頭に入っていません。

歴史が好きな僕は大抵の出来事の年号は頭に入っていますが、こういう細かな年号を覚えるのは難しいです。

そこで、

秀吉の朝鮮出兵:文禄・慶長の役

・秀吉が朝鮮侵略したのは、文禄の役→慶長の役

・起きたのは、天下統一の1590年の直後から秀吉が亡くなる1598年頃

このように「流れを頭に入れる」ようにしましょう。

実際には、

文禄・慶長の役

・文禄の役:1592年→1593年講和

・慶長の役:1597年→1598年講和(秀吉死去)

文禄・慶長の役はセットで覚えましょう。

それぞれの年号を覚えることはあまり意味がなく、朝鮮出兵:1592年〜1598年のイメージです。

学習マンガのイメージと問題を解く姿勢

新教育紀行
太閤 豊臣秀吉(Wikipedia)

この秀吉の朝鮮出兵の理由は諸説あります。

隣国の韓国・北朝鮮は、この秀吉の朝鮮出兵に関して、今でも日本に文句を言っています。

それは、「韓国・北朝鮮の立場」になれば当然のことで、

朝鮮に攻め込むぞ!
ついでに明国(中国)も征服!

晩年、若き頃の羽柴秀吉ではなくなり、ただの妄想狂になってしまった豊臣秀吉。

秀吉の朝鮮出兵の理由

・国内が平和になり、武士たちの「戦う」エネルギーの矛先を海外に求めた

・キリシタンや南蛮(スペイン・ポルトガル)との折衝過程で、日本の武力を見せつける必要があった

諸説ある朝鮮出兵ですが、最終的には「何も得るものがなかった」のが実態でした。

朝鮮で戦っているうちに、

肥後国主:加藤清正(Wikipedia)

蔚山では、
死にかけた・・・

治部少輔(豊臣家の政治機関のトップ):石田三成(Wikipedia)

清正殿・・・
朝鮮では、大変な戦で疲れたでしょう・・・

おい、佐吉(三成の幼名)!
茶などいらん!

と、虎之助(清正の幼名)・・・
そんなに怒らなくても・・・

秀吉子飼いの家臣団が分裂しただけで、何の意味もなかったのでした。

まさか
こんなことになるとは・・・

秀吉の朝鮮出兵がなければ、関ヶ原の合戦も豊臣家滅亡もなかった可能性が高いです。

すると、泉下の秀吉としては、

このワシが
こんな判断ミスをするとは・・・

戦国末期に「神の如き智謀」を持っていた秀吉は、急速に衰えていたのでした。

このように、長崎のイメージを考えて「知らない場合」でも正答率を上げることが出来ます。

すると、

大体の
流れが大事なんだね!

朝鮮出兵と長崎の歴史を
結びつけて考えると楽しい!

このように「ただ暗記」ではなく、イメージと一緒に流れを理解しましょう。

受験期後半〜直前期は、

もっともっと
暗記しなければ!

と気ばかりはやってしまいますが、こうやって自分を追い詰めすぎると、

こんなに
覚えられないよ!

となってしまう可能性があります。

「全部覚える」ことをしなくても、知識・暗記問題は必ず攻略出来ます。

「間違っているもの」「正しいもの」を選ぶ際には、合理的に考えて確実に得点しましょう。

その姿勢を直前期の自宅や塾での勉強の際に意識しておくと、試験当日に、

う〜ん・・・
これはちょっと難しいけど・・・

ここは分かるから、
ちょっと違いそうだぞ・・・

と考えれば、大体は出来るでしょう。

その結果、「間違っている可能性」はあります。

仮に「間違っている」としても、

あ〜、分からないから、
この問題は点数を落とした・・・

と思うよりは、

あやふやな面があるけど、
合理的に考えたから合ってそうだぞ・・・

と考える方が、試験中の精神状態は遥かに良いでしょう。

「選択肢を選ぶ」のではなく「人名など答えを書く」問題でも、このように流れが頭に入っていると、

あ、これはパッと分からないけど、
あの人な気がする・・・

と「分かる」可能性が高まるでしょう。

歴史も音読して声に出してみる:「薩摩」の怖いイメージ

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大老 井伊直弼(Wikipedia)

「歴史にはマンガが良い」と言われるのは、イメージが分かりやすいからです。

受験期後半〜直前期は「ただ暗記する」ではなく「イメージする」ことを楽しみながら覚えましょう。

すると、これまで学んだ知識も含めて、どんどん知識が構築されてゆくでしょう。。

幕末に大老井伊直弼が起こした大事件の「安政の大獄」があります。

様々な要因があり、押されていた井伊が猛然と反撃したのです。

「紀尾井」と徳川御三家と同格であった超名門の井伊家。

御三家と
同格の井伊家だ・・・

俺が徳川を救わないで、
誰が徳川を救うのだ!

徳川に歯向かうやつは、
全員一気に消すのだ!

おのれ!
井伊の野郎!

新教育紀行
桜田門外の変(Wikipedia)

井伊!
覚悟しろ!

そして反撃し過ぎた結果、その反動で「桜田門外の変」となります。

新教育紀行
薩摩藩出身の幕末〜明治の威人(偉人)たち: 左上から時計回りに、西郷隆盛、大久保利通、大山巌、東郷平八郎(Wikipedia)

西郷隆盛・大久保利通たちから、大山巌・東郷平八郎を輩出した薩摩。

彼らは同じ薩摩だけではなく、同じ町内出身の方々です。

彼らのうち一人でもいなければ、幕末〜明治の日本の歴史は変わったでしょう。

ぜひ、薩摩という難しい字を読むだけでなく、

さつま出身の
西郷隆盛と大久保利通!

と声に出してみましょう。

名前からして、長州・土佐・肥前など他の藩よりも怖くて強そうです。

西郷・大久保という強烈な人物の出身である薩摩藩。

江戸時代にあった300ほどの藩の中でも、非常に特殊な藩が薩摩でした。

いかに強烈な藩であったかをイメージしてみるのは、暗記にも役立つでしょう。

新歴史紀行で井伊直弼の話の際に、薩摩藩にも触れています。

そして、頭の中で色々な人物の活動や表情をイメージしながら歴史を復習しましょう。

すると、歴史の暗記・知識・記述問題全てに強くなるでしょう。

理科もイメージすることが大事です。

実験問題に限らず色々と想像して、イメージしながら受験期後半〜直前期に勉強を進めてみましょう。

あっ、
そういうことかな・・・

と分かることが大事です。

そういう風に気づくと「無理に覚える」よりも記憶に残るので、暗記もますます進むでしょう。

そして、知識・暗記問題対策だけでなく、総合的な学力が上昇するでしょう。

新教育紀行

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